主要総合商社5社2020年度中間決算報告書まとめ

だいぶ時間が経ってしまったのですが、日本の主要総合商社5社の2020年度の中間決算報告書が届いたのでまとめてみました。

最近はネットなどで情報収集が気軽にできるようになりましたが、やはり企業からの情報は情報で興味深いものです。

何より、総合商社は景気のバロメーター的な側面もあり、このご時世どんな動きをしているのか気になるものですね。

ざっくりまとめたので、みなさんのご参考になれば幸いです。

コロナ禍でも底堅い伊藤忠商事(8001)

配当金額や配当性向のさらなる拡充を目指しているところが頼もしいです

 

実は上半期商社No.1を達成した伊藤忠商事(8001)

業績も極めて堅調、時価総額も株価も商社No.1となり、あとは純利益がついてくれば・・・というのが上半期の現状でした。

企業価値の向上に向けて着実に進んでいる感じがして頼もしいですね。

経営的にもコミットメント経営と呼ばれる「稼ぐ・削る・防ぐ」を徹底しているとのこと。

連結純利益のNo.1達成も夢ではないところに来ているようです。

コロナ禍の影響というのはどの業界にもあるものですが、こうした成長を見せる企業もある以上、言い訳にはしてほしくないところ。

とにかくホルダーとしてはなんだかとっても誇らしい感じの伊藤忠さんなのでした。

成長軌道に向けて動く住友商事(8053)

不採算事業の整理など今後の取り組みが必要そう

これまで成長力を高めてきた住友商事(8053)

上半期はマダガスカルのニッケル事業の損失が響いている印象です。

予想配当も年間70円と伸びを期待したのですが・・・少し難しいところかもしれません。(記念配当を除けば配当金額hあ前年度と同様程度ではあります。)

また、マダガスカル以外でもオーストラリアの発電事業や石炭事業が減益となっており、やはり商社の要でもある資源系の利益が厳しいようですね。

住友商事は、長期目標としては2050年の事業活動のカーボンニュートラルを目指していたり、ちょっと現在の事業と矛盾するところも・・・。

とはいえ、ベトナムハノイでのスマートシティ構想など興味深い事業も多いのです。

日本国内でも2020年9月に東京・神田エリアに大型複合ビル神田スクエアや西武鉄道所沢駅直結の商業施設グランエミオ所沢が開業するなど、明るい話題も多いので、引き続き頑張っていただきたいところです。(コロナ禍でなければなお一層明るい話題なのですがね。)

スピード感ある丸紅(8002)

年間配当金も1株15円から1株あたり22円へと強気の姿勢が◎

2020年度第2四半期累計期間の純利益は減益となりつつも、通気の純利益見通しを上方修正した丸紅(8002)

他の商社でも同様ですが、石炭事業やチリの同事業などの減益がかなり大きい印象です。

この他、船舶運行収入や米国航空機リース事業などがこのご時世で打撃を受けているようですね。

興味深かったのは、ブラジル衛生用品メーカーの株式取得やデンマークでのサケの養殖事業。

特にサケの養殖事業は環境への負荷が小さい形でのタンパク質確保の社会課題に応えるものとのことで応援していきたいところです。(ただのサーモン好きなだけ)

他にも食品廃材を使用した循環型食器edish(エディッシュ)の実証実験の取り組み、コロナへの取り組み、世界の街からは南アフリカ共和国でもっとも美しい街といわれるケープタウンのお話などがありました。

地味にこういうところが丸紅さんの報告書の良さかなと思います。旅行などになかなか行けない昨今、海外情報はついつい触手が動いてしまうものです。

「食」を通じた動きが活発な三井物産(8031)

中国需要に支えられている鉄鉱石事業が堅調

配当金も据え置きの三井物産は、鉄鉱石事業などに支えられているとのこと。

今はより良いスマートシティ構築のため、再生可能エネルギー関連事業や次世代燃料事業などに力を入れているようですね。

大手町にある新社屋に本社が移ってからは、Work-Xプロジェクトというのを立ち上げて意識的に企業価値向上のためのプロジェクトもやっているそうです。(なかなか楽しそうな企業さんですね。)

固定電話の廃止やMicrosoft Teamsを使ったペーパーレス化などの推奨etc.さまざまな取り組みが行われているそうです。

オンラインでも積極的にコミュニケーションをとられているようで、新しい働き方が進んでいるのかな、という印象を受けました。

こうした取り組みがさらなる稼ぎの源泉になってくれると良いのかな、と。

社内の取り組みについて紙片を割いているのは今回の三井物産さんの報告書の大きな特徴だったかなと思います。

エネルギー事業が気になる三菱商事(8058)

累進課税配当の継続は明示しているけれど業績が気がかり

さて、あいうえお順で述べてきた総合商社5社の締めくくりとして三菱商事(8058)を最後に。

これまで述べたとおり、なんだかんだ言って商社の根幹には資源の扱いというのがあるんですよね。

その意味ではかなり打撃を受けているのかな?という印象だったのが三菱商事さんでした。

仕方がないこととはいえ、ここがしっかりしていないと新しいデジタルトランスフォーメーションへの取り組みとかちょっと入ってこないところも・・・。

貨物追跡や交通状況の予測など、アメリカやドイツetc.でいろんな実証実験が行われているというのは興味深いなと思いました。

もう一つの目玉はオランダの電力会社Enecoの全株式を取得、電力会社経営への取り組みでした。

風力発電などの再生可能エネルギーによる電力供給などは興味深かったです。

海外では結構風力発電などがうまくいっているようで、羨ましいな〜(日本はもっと火力とかで発電するしかないんですけどねぇ・・・どうなりますやら。)

 

 

さて、総合商社5社のまとめはいかがだったでしょうか。

各社それぞれ特色があって、毎回この比較を楽しみにしています。

企業が切磋琢磨して社会的課題の解決に取り組んでもらえるとそれはそれで嬉しいですよね。

引き続き株主として各社応援していければと思います。

次の報告書もどんな新しいことが知られるのだろうか?ととっても楽しみです。

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