野村IR-MIR@I開催 中外製薬株式会社Webセミナーレポート

コロナの影響で相場は悲観的にもなっていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

イベントやセミナーは軒並み中止になっているので、その意味では不安や不満がたまっている人も多いかもしれません。

しかし、こんなときは視点を変えて、できることをするのが一番。

何より、最近はライブ配信が増加しており、会社説明会などもWeb上で行われています。

今回は、野村ホールディングスの子会社である野村IR(インベスター・リレーションズ)さん開催のWebセミナーのレポートです。

このあたりが、大手企業さんの底力といえるでしょうか。

野村IRでは時々株主向けのセミナーをやっていますが、投資情報サービス提供サイトMIR@Iに登録していれば、無料で参加できます。

スイスの製薬大手ロシュの傘下でもある中外製薬さんの説明会レポートです。

中外製薬会社概要

がん治療薬などを展開する製薬会社

中外製薬さんは、現在病院で処方されるがん治療薬などを展開する製薬会社さんです。

薬の広告は出せないので、5年前からは企業広告を積極的に出しているとのこと。

関東大震災以降に薬の輸入企業としてスタートした企業ですが、1980年代にバイオ医薬品に注力し、2002年からはスイス製薬大手ロシュ との戦略的アライアンス提携をしています。

ロシュグループの一角ではあるのですが、中外製薬として自主経営権をもち、東証一部上場企業として上場を維持する内容にはなっているそうです。

ロシュの研究開発力(お金も含む)をバックとして、抗体医薬品開発に注力している企業さんとのことです。

ロシュ傘下以降の事業内容

豊富な資金力によって創薬に注力

ロシュの傘下に入ってからは、売上も4.5倍、営業利益は10倍強、海外売上6.5倍と18年間でかなりの成果が出ているそうです。

2019年度の売上高は以下の通り。

(出典:中外製薬HP

海外売上はロシュのもつ販売網がなせる技でもあるようですね。

開発パイプラインが豊富で、現在49のプロジェクトが稼働しているとのこと。

アメリカのブレークスルーセラピー指定制度(早急に開発し、市場に提供されるべきと認められる医薬品の認定制度)にロシュ全体で31種指定されているのですが、そのうち7種(+1種他企業との共同開発)は中外製薬で開発しているものだそうです。

ロシュの中でも創薬分野で急先鋒の立ち位置にあるようですね。

今後の成長戦略

創薬研究の集中と拠点の拡充

現在、医療現場で特に求められる抗体医薬品への投資をひきあげるそうです。

まずは、抗体研究の拡充ということで、シンガポールに研究所を創設、2026年までに600億円超の投資計画を立てているそうです。

同時に抗体製造の増強ということで、371億円を投資して新たな工場の新設も行なっているとのこと。

臨床実験段階まできている中分子医薬品へのアプローチ強化のため、2022年までに横浜に日本にあった研究拠点を集約させます。

また静岡の方にも2022年に新工場を設立とのこと。

次の年度に向かっての計画が着実に進んでいるようです。

また、個別化医療を推進するため、包括的がん遺伝子プロファイリング(PHC)を用いて、最適治療を提供しているそうです。

他にも興味深い情報をいろいろ紹介してくださいました。

例えば、日本企業の時価総額ランキングでは、年々上がってきており、実は現在10位に位置していること。(今日9位になってるかな?と言ってましたが、2020年3月12日段階で確かに9位に浮上していました。詳しくは日経新聞電子版で確認してくださいね。)

アニュアルレポートも見やすくて準グランプリを受賞しているそうです。

ESGの側面の話もあり、在宅介護に活用されているサービスカーの寄贈などをされていることをお話しされていました。

とはいえ、株価はかなり高めなので、個人投資家の手にも届きやすいように・・・とのことで、効力日7月1日として1株につき3株の割合に株式分割を予定しているとのこと。

実は個人投資家の比率は3.4パーセントと低く、ロシュを除いても8.5パーセントと他の製薬会社さんに比べると低い中外製薬さん。

ちょっと先のことですが、行方が気になるところです。

質疑応答の概要

ロシュとの関係性が気になる質問が多かったです

さて、質疑応答は、ライブ配信中コメント欄から随時できるようになっていました。

説明が40分程度で質疑応答が20分程度でしたでしょうか。

株主総会のようにいちいち指名して名前を言って・・・といった一連の流れがない分いろんな質問が出てスピーディーでよかったです。

主な質問は以下の3点でした。

新型コロナウイルスに関連する報道etc.について

→中外製薬は現在特別な取り組みをしているわけではなく、タミフルについても安全性は確認されていないとのこと。

ロシュとの関係性について

→現状、ロシュとの関係は良好でアライアンスの機嫌などもない。海外戦略もアジア地域は中外製薬主導だし、持ち合い株式などもない。少数株主にも配慮するし、すでに述べた通り、上場の状態の維持につとめる。

ジェネリックなどには手をつけず、あくまでも創薬に力を注ぎ、イノベーションにこだわる。

薬価引き下げの件

→特許が切れたもの・売上の良いものは引き下げもあるので、他の製薬会社に比べて大幅な引き下げになっているが、今年度の売上計画に織り込み済みである。

 

かなり数字などを意識している印象を受けました

現状、ロシュとのアライアンス提携は好循環にあると見受けられましたので、さらなる企業成長を目指していただきたいと思いました。

相場は荒れてはいますが、価値を生み出す企業は成長を続けていますからね。

みなさまのご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

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