イオン株式会社(8267)第95期定時株主総会ライブ中継レポート

2020年5月22日(金)午前10時より開催されたイオン株式会社(8267)の第95期株主総会

今回は新型コロナウイルスによって例年開催場所となっていた幕張メッセが使用不可となり、規模を縮小しての総会開催でした。

その様子はライブ中継という形で視聴することができたので、今回はこのライブ中継のレポートになります

イオンさんは、こうした混乱にもいち早く対応してくれて、普段は行けない株主総会の様子も確認できたので大変満足度の高い内容でした。

新社長就任の時期ということもあり、100名規模の総会だったのですが現場にはたくさんの株主が・・・。

5月30日よりこのライブ中継の様子は視聴できるそうですが、いち早く視聴した感想などを記しておきます。

ライブ中継のよかったところ

現場でも感染症対策はばっちりだったようです

まずは、ライブ中継の良さについて。

やっぱり一番は、「イオンの総会すごい人が密集してそうで(いろんな意味で)怖い・・・」というのを現地で感じなくてよかったことでしょうか(笑)

実際の総会でも感染症対策として、マスクの着用・アルコール消毒のお願い・検温体制・座席の十分な空間確保etc.と対策はばったりとられていた様子ですが、なかなか現地までいくのは大変ですからね。

もちろん、リアルの場で感じることもたくさんあるのでしょうが、視聴できれば十分な部分もあるので、今回はおうちで視聴させてもらいました。

あとは、在宅勤務の合間に見られたとという方も多かったのではないかということ。

コロナ対策という副作用として総会の時間もおよそ1時間半と比較的コンパクトにまとまっていて、視聴が苦しくなかったことなど現役世代にとっては嬉しいことの方が多かった気がします。

総会開始少し前に視聴ログインしましたが、特に再生に問題はなかったですし、(IDなどは少し単純すぎた気もしますが)途切れることなくスムーズでした。

ミルクボーイさんの出演CMなどのプロモーションも鑑賞できて楽しかったです。

事業計画について

海外志向などが垣間見えてワクワクしました

株主が気になることとして、配当金の件を先に言っておくと、今年度は2円増配の36円、2020年度予想も同じく36円予想で業績は厳しさが見込まれるけれど、配当維持とのことでした。

事業計画としては、海外進出のお話などが多かったでしょうかね。

  1. デジタルシフト(ネットスーパーやキャッシュレスの推進)
  2. リージョナルシフト(イオングループの経営統合)
  3. アジアシフト(特にベトナムへの経営資源集中)
  4. 投資シフト

①のデジタルシフトについては、英国のOcado Solutionsとの全面提携などが注目要素でした。

プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES

イオン株式会社のプレスリリース(2019年11月29日 14時00分)英国企業「Ocado」と戦略的パートナーシップ提携…

AI×ロボットで最先端の物流網を築いていこうという流れのようですね。

ネットスーパーについても、ネットで注文→ドライブスルー受け取りといった方法の拡大なども興味深く聞きました。

モール出店などはアジア(特にベトナム)を中心にしていくとのことでした。

足元の状況としては、中国では4月からモールの段階的営業が再開されて、現在すべて通常営業とのこと。

日本もこの5月13日からモールの通常営業が段階的に開始されている状況で、今後少しずつ回復していくのではないかとのことでした。

現状、ヘルス&ウェルネス事業(マスクなどの衛生製品売り上げアップ)や国際事業が好調で利益もそれなりに確保できている様子です。

質疑応答の時間

投資家かつ消費者としての質問が多かったです

質問については、事前質問は75件ほどあったとのことです。

その多くはコロナ関連だったので、さらっと流されてしまいましたが、イオンさんとしては、感染症対策は中長期的になると考えて対策をしっかり講じていきたいとのことでした。

質疑応答もいろんなものが出ましたが、投資家でありかつ消費者の方が多い印象を受けました。

以下抜粋しておきます。

冷凍食品需要は高まっているので、冷凍食品専用の無人化小型店舗とかどうですか?
そういったことも検討していきたい。ちなみにイオンはピカールと提携してピカールの専門店は展開している。
アジアシフトはよいけれど、日本を見捨てないでほしい。株主専門のサイトとかどうですか?
日本を見捨てることは断じてないが、いろんなところに拠点をもつことで分散している。今後はGDPも日本に匹敵するであろうベトナムへの注力は変わらない。

 

中国は今回でも嘘をつく国という印象であり、中国リスクをどう考えますか?
数年前のイオンモールの破壊など確かにあったが地域のリスクがあるのは当然である。もちろん、そうしたことにも十分注意を払ってモール運営などはしていく所存である。
コロナ禍で「ちょっと高くても国産が良い」「中国産は嫌だ」といった傾向が強まっている。調達先として中国以外のアセアンの比率を上げては?
調達についても日本のものだけでは数が限られてしまう。調達については今後も分散に徹していくつもりである。
(現在利用できない)イオンラウンジはどうなりますか?
感染症対策も考慮し、三密を避けた形にしていく必要があるので少し時間をいただきたい。
現場の社員は大変だと思うが、社員に向けたメッセージなどは?
国内外の現場で働く従業員には感謝している。大々的にもメッセージをこれから出していきたいと考えている。
出店に関して、新規の大型モールが出店するとそれまで存在していた既存店が割をくう形になっており、一番近いお店なので品揃えが悪いといった弊害が起きている。そのあたりはどのように考えているのか?
特に名古屋は店舗の過密地域で、問題は認識している。グループ全体として調整は行なっていく方向である。
ラウンジ廃止などで株主の買い物客数は減っていないのか?株主は売り上げに貢献しているのか?
オーナーズカードの利用という話でいうと、2019年度は2340億円と前年比6%ほど増加している。ラウンジが利用できない状況ではあるが、目下売り上げが激減したといったことはない。
シナリオベースではなく、イオンをこれからどうしていきたいか話をしてほしい。
今後新たな社長からいろんな提言があると思うのでご期待いただきたい。
幕張新都心の店舗のアクセスが徒歩や自動車移動の利用者には悪いので、改善してもらいたい。
道路については行政とのやりとりが必要。だが、今後新駅ができることを含めて利便性については検討していくので、ご期待いただきたい。
とにかく、現状厳しい局面もあるかと思いますが、新社長さんのお話もしっかり聞けてとても勉強になりました。
公平性という面でもライブ中継や配信というのは良いのではないかなと思います。
イオンさんには、引き続き頑張っていただきたいと改めて思う株主総会でした。
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