フリーランスライターのための資産形成勉強会2020参加レポート

さてさて、時間があればイベント・セミナーに参加しているSayasayanです。

最近、外を出歩くのは億劫な寒さで、新型ウイルスなどで外出を控える方も多いところ、知的好奇心に負けて勉強会に参加してきてしまいました・・・(笑)

今回は「フリーランスライター」のための資産形成勉強会です。

竹川美奈子さんがご講演されるとのことで、講演内容に興味津々&実際にフリーランスの人たちってどんな感じなのだろう?と思って参加してきました。

場所はサイボウズ本社@日本橋。(勉強会開催のため無償提供だったそうです。)

日本デジタルライターズ協会というフリーランスが保険に入れるようにと創設された団体が主催でした。

職場とはまた違った雰囲気の場所で、なかなか普段聞けない老後資金準備のために必要なことについて聞いてきました

フリーランスライターのための資産形成勉強会概要

講演プラスQ&Aの時間がたっぷりでした

勉強会はおよそ2時間程度でしたが、講演の後は30分ほど質疑応答の時間もあり余裕のある感じでした。

主催の団体自体がボランティアで運営されていることもあり、無料の会場で資料PDFをダウンロードする方式

特に何も出ませんでしたが、本来こういう感じで良いんですよね。

簡単な概要は以下の通りです。

19:00〜主催者挨拶/会場スポンサー挨拶

19:05〜講演「フリーランスライターのための資産形成について」竹川美奈子氏

20:10〜質疑応答

20:40〜日本デジタルライターズ協会の紹介

20:50終了予定

主催団体では、もともと毎年確定申告についての勉強会をしていたそうですが、そういった機会が増えてきたので、今回ちょっと趣向を変えて資産形成のお話とのこと。

団体に所属するフリーライターさんが多かったようで、普段行くような資産形成セミナーとはまた違った雰囲気でした。

普段と違う場所・人の中は緊張するものですが、こういう機会も貴重なので楽しんできました。

「フリーランスのための資産形成入門」講演内容

ステップを追って実践することが大事

講演の内容は以下の点に集約されていました。

●資産形成3つのポイント●

  1. 「自分ごと」として考える
  2. 見える化(公的保障・企業保障)と家計の見える化
  3. 自分で準備(仕組み化&税制優遇制度活用)

まずは、個人としてしっかり自分の人生に責任を持つこと。

世の中にいろんな事例は知られるようになりましたが、老後のイメージや実際は個々人によって異なるので、あくまでも自分のケースをしっかり考えることが大事とのことでした。

そこで老後資金を現役時代に稼ぎ出しておくべき!という話なのですが、公的保障などもあるので、すべてを一人で背負いこまないこと。

フリーランスは、公的保障はあっても、企業保障がほとんどない人も

でも、意外と調べてみるともらえるものがあったりするとのことで、まず確認。

そこから、自分で準備すべき金額をしっかり用意していけば良いとのお話でした。

何より、公的年金は老後にもらえる老齢年金という性格だけでなく、障害年金・遺族年金があるので公的保障は厚いですね。

国民年金だけでも、20歳〜60歳まで40年間払い続けると、65歳から満額受け取れる状態で、現在年間78万円(ひと月6万5000円ほど)とのことで、まぁ、日本人ならば少なからずもらえる点は忘れずにいたいところです。

50歳以上になると見込み額がねんきん定期便に記載があるそうなのですが、若年層が年金の見込み額を知りたい場合はねんきんネット(日本年金機構)で確認すると良いそうです。

(登録方法は、ねんきん定期便に記載があるアクセスキーを利用すると良いのですが、手元になければアクセスキーの送付をネット上で登録する必要があるとのこと。ちょっと面倒くさいですね(笑))

ちなみに、公的年金を増やす方法はいくつかあり、ざっくりいうと、「追納・任意加入・付加年金として追加で保険料を納付・繰り下げ受給」など。

現在繰り下げ受給については、国会で75歳までの先延ばし法案が提出されており、これが通ると最大で1.8倍強増額とのことでした。(まぁ、人間いつまで生きるか分からないので、そのあたりはあまり引き伸ばしすぎてもってことなのですが・・・)

付加年金については、お得度とかよく分からなかったのですが、竹川さん曰く「2年くらいで元がとれる」そうなので、もう少し調べて検討してみようと思います。

とにかく、年金は自分で手続きしないともらえないが、途中まででも企業年金を払っていればいくばくかは死ぬまでもらえるので、受給の可能性があるなら、企業年金連合会のHPで記録確認するなど、もらい忘れは防ぐべし!とのことでした。

あとは、個人や家計のバランスシートを作って、しっかりと現時点での資産(金融資産・固定資産)と負債(住宅ローン)の総額はいくらかを把握することが大事とのことでした。(マネーフォワードとかで簡単にできるそうなので、家計簿管理ついでに見ておくと良いかも。)

自分で退職金など老後のお金を準備する方法

フリーランス(個人事業主)のための制度はいくつもある!

最後に、自分でお金を準備するために使える制度について説明してもらいました。(簡単に特徴をば箇条書き)

例えば、事業主向けの退職金制度である小規模企業共済

  • 年間84万円までできて全額所得控除。
  • 現役の間は年齢関係なく拠出できる。
  • フリーランスならば、月々1000円以上500円単位で設定。上限は月7万円。
  • 個人の預金口座からの振替(毎月18日)ちゃんと払わないとたまる。
  • 掛け金の範囲内で事業資金の貸付制度を受けられるのが特徴。
  • 受け取る際に、請求事由によって共済金などの4種類に分かれる。
  • 給付は一時受取もしくは、分割の場合は10年または15年選べる。
  • 一括払は退職所得、分割払は雑所得にあたる。

 

公的年金に上乗せして老後資金を作る制度としてのiDeCo(個人型確定拠出年金)

  • 預金・保険・投資信託から選んで自分で運用。
  • 60歳まで引き出し不可、60〜70歳のうちに受給開始。
  • 一時金・分割受取・併給と受け取り方は選べる。
  • 途中で本人がなくなった場合は、遺族に時価総額で支払われるのでゼロになるわけではない
  • 金融機関は1つしか選べない。
  • 配分割合(ポートフォリオ)を考えなければいけない。
  • 拠出は事前に届け出を出せば年1回など拠出方法を選べる。
  • 国民年金の保険料を払った上でのものなので、国民年金の保険料が未払いだと拠出拒否される。
  • 加入手数料2829円・口座管理手数料(機関によってさまざま)が毎月かかる。
  • 口座管理手数料が安く、金融商品の品揃えが良いところがおすすめ。

金融機関の選び方については、iDeCoナビモーニングスターのiDeCoページなどが参考になるとのことでした。

初めてみたい方には、こういったサイトをご紹介するのも一つの手ですね。

iDeCoは、退職所得として受け取ると、収入金額−退職所得控除額✖1/2になるので恩恵があるのですが、注意点として確定拠出年金は14年以内に支払いを受けている場合は、退職所得控除の制限を受ける。(小規模企業共済は前年4年以内)なので、受け取り方を考える必要があるとのことでした。

 

さらに国民年金基金についても説明がありましたが、制度運営に関する課題として積立不足があるので、あまりおすすめしないといったぶっちゃけ話も。

つみたてNISAについてもさらっとお話いただき、フリーランスでもきちんと対処すればそれなりに老後資金を準備する手立てというのがあるんだなぁと感じました。

Q&Aについてもいろんな質問がでましたが、私の処理能力が劣っており、すべてが理解できたわけではないので、こちらもチップスをまとめておきますね。

  • つみたてNISAと一般NISAどっちが良い?というのは買いたいものなどによっても変わるので個人による。
  • 付加年金と国民年金基金とiDeCo合わせて、個人事業主は6万8000円が拠出上限。
  • 企業型確定拠出年金から個人型への移し替えの仕方について
  • 取り崩し方は定額がいい?という質問に対しては、運用しているiDeCoだと例えば5年、年2回受け取り(合計10回)にすると、定額で受け取るという形はない。1回目はそのときの1/10が支払われ、2回目は残りの金額を運用した結果での1/9分が支払われる。(以下同じような形で支払われる。)
  • iDeCoは追納ができないので口座にお金は入れておくべし、加入期間は掛金を拠出した月数でカウントされる。

などなど・・・とにかくいろんな質問が交わされて勉強になりました。

(どうでも良いことですが、珍しく頑張って質問もしちゃいました。今年はこういうところも頑張ろうと思っていたので頑張れて何よりでした。)

日本デジタルライターズ協会について

IT分野に特化したライターさん向けの団体

最後に主催者である日本デジタルライターズ協会についてのご紹介がありました。

この団体が組織されたのは、フリーランスライターが保険に入れるようにするためというのがなかなか男気?あふれる感じで、感心しました。

健康保険は安いがフリーランスは入れず、損益分岐点としておよそ400万円くらい個人で稼ぐと、国民健康保険が割高になるため、安い保険はないものか?というところからスタートしているそうです。

実は、職業別に健康保険組合なるものがあり、ライターであれば文芸美術国民健康保険組合というのが存在

ただし、個人では入れないので、特定の協会に所属する必要があるそうです。

IT系のフリーランスライターのための団体がなかったので、作ったとのことで運営の方々は基本ボランティアで動いていらっしゃるとのこと。

運営人数など規模の問題もあり、IT系に絞っているのはそうした理由で、加入したい場合も紹介が原則とのことですが、連絡をすれば親身になってくれるようですので、ご興味ある方はHPなど窓口まで。

HP:日本デジタルライターズ協会

近日中に、当日の様子など公式で記事がアップされるそうです。Facebookの方では、すでに当日の写真などあがっています。

資産形成の重要性は働き方の変容とともに重要度を増しているなと感じ入る勉強会でした。

まだまだ、知らないことがいっぱいありますねぇ・・・と個人的には引き続き頑張って知識を身につけ実践できればと思う次第です。

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