最近よく思うのは、資産運用について慣れすぎてしまって基礎的なことをおろそかにしすぎる傾向にあるということ。
投資界隈にいると、インデックス投資(=インデックスと呼ばれる指数に連動した投資信託等への投資)という言葉に慣れてしまいますが、それを当たり前に受け取ってしまうのです。
でも、よく考えればインデックスって何?と分からずにインデックス投資って始められてしまうもの。
それゆえ、実は投資ってよく知らないことがあってもできちゃうメリット・デメリットがあります。
まず、そもそもインデックスって何?インデックス投資って何?についてまとめてみます。
そもそもインデックス(INDEX)とは?
金融用語としては、ある基準を示す指数と呼ばれるものです
そもそも、インデックス(INDEX)とは英語なわけですが、英語の意味を調べると以下のように出てきます。
INDEXとは・・・
【自動】
〔本の〕索引[インデックス]を作る
【他動】
〔本などに〕索引[インデックス]を付ける・Publications are indexed by title. : 出版物はタイトルごとに索引が付けられている。
~を索引に載せる
〈文〉~の指標[兆候]となる
〔価格・利率・賃金を〕指数化方式にする
【名】
- 〔本の〕索引、インデックス◆通例、巻末に付けられる、本文中の重要な語とその記載ページ数をリストにしたもの。
- 《コ》〔ファイルやデータベースなどの〕インデックス、索引
- 《イ》〔検索エンジンの〕インデックス◆スクロールしたウェブサイトの情報。
- 〔本の〕サム・インデックス◆【同】thumb index
- 目録、型録、カタログ
- インデックス誌◆論文などの出版物を、書名別や著者別にアルファベット順に整理した刊行物。
- 〔科学計器の〕指(針)◆【参考】hand
- 《印刷》インデックス、指印◆【同】hand ; fist
- 〈文〉しるし、兆候、示すもの
- 指標、指針、指示するもの
- 《数学》〔累乗の〕指数◆【同】exponent
- 《数学》根指数◆根記号の前に書かれる小さな数字でn乗根のnを表す。
- 《数学》添え字◆要素を区別するための上または下に書かれる添え字。
- 《Index》《カトリック》禁書目録◆【同】Index Librorum Prohibitorum
(引用:英辞郎on the WEB)
動詞が最初に来るのか・・・とか、基本は索引・目録の類だよね・・・とか、禁書目録って意味もちゃんと最後に載ってるなとか興味深かったので全部載せしてしまいました。
一応、金融用語として、10番の意味合いが用いられています。つまり、指標とか指針といったものですね。
金融用語としての意味は、iFinanceにも載っている通り、「市場全体の動向を示す指標もしくは指数」といったもの。
取引所や金融関連会社が作成した市場の動向が分かるようにデータを数値化したものです。
言い換えると、いろんな切り口で市場データが集められ、その集められたデータによって指数は生まれており、取引所や金融関連会社によってさまざまなインデックスが存在しているということになります。
投資で使われるインデックスの種類
S&P500やMSCIなどさまざま
なんだか、ややこしく感じるかもしれませんが、とにかく投資の世界にはいろんなインデックス(=指数)があるということです。
もっとも有名なところでいえば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)のこと。
これなら毎日ニュースなどで登場するので少しはなじみがあるでしょうか?
- 日経平均株価・・・東京証券取引所が1950年に公表を開始した市場を代表する225銘柄を対象とした指数。別名日経225。
- 東証株価指数(TOPIX)・・・東京証券取引所が公表している東京証券取引所市場第一部に上場するすべての日本企業の株銘柄を対象とした指数。日本株のベンチマーク(=運用成績の評価尺度)として活用されている。
算出方法なども異なるのですが、初心者はまずどこが公表していて、対象となっているデータが何なのか?を押さえると良いのではと思います。
日本のインデックスとなると、東京証券取引所が一手に担っている感じがありますので、海外に目を向けてみましょうか(笑)
さまざまな投資信託で活用されている指数として、米国だとS&P500などがありますね。
- S&P500・・・S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが公表しているニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場している代表的な500の株銘柄を対象とした指数。世界中の投資家さんたちが参考にする指数の一つ。
ちなみに、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスというのは、2012年に誕生したインデックス算出企業の世界最大大手です。つまり、インデックスとは、企業によっても算出されているということですね。
さらに、MSCI指数なんかも有名ですが、こちらは少し注意が必要です。
- MSCI指数・・・米国企業であるMSCI Inc.が公表している世界的な株価指数の総称。
まず、MSCI Inc.は、指数算出だけでなくさまざまな金融サービスを展開する米国の企業さんです。
ただ、MSCI指数というのは、いろんなところに登場するのですけど各国別や各地域、産業別などで複数の指数があるのでMSCIってだけだと何のインデックス???となるんですね。
MSCI指数の中で、よく日本で活用されているのがMSCIコクサイやMSCI ACWIなどでしょうか。ACWIは、「All Country World Index」の略で、23の先進国と24の新興国で構成されています。
ちなみに、エマージング市場(新興国市場)やそれに続こうとする発展途上のフロンティア市場などの指数も存在しています。MSCIエマージング・マーケット・インデックスやMSCIフロンティア・マーケット・インデックスと呼ばれる指数も世界的に注目されている指数です。
Q. つまりインデックス投資とは?
A. インデックスに連動している金融商品への投資
というわけで、インデックス=金融用語でいうところの指数。運用成績の目安になるものといった雰囲気はつかめていただけましたでしょうか?
一口に言っても世界中にさまざまなインデックスが存在しており、それを活用した金融商品もたくさん存在しています。
一応、インデックス投資=何かしらのインデックスに連動している金融商品への投資といった理解で良いのかなと思います。
だから、インデックス投資と一括りにされちゃうことが多いですが、その方法とかスタンスは千差万別だったりして。
インデックス自体の数が多いし、それ連動するようにとはいえ、いつでも連動するわけではありません。
運用の方針は運用会社さんやファンドマネージャーさんによって異なるし、当然投資成績も変わってきます。
人の数ほどインデックス投資はあると言っていいかもしれません。
初心者さんは、誰かの真似をしたりすることも多いでしょうが、時期などによって成績も異なるので、絶対に儲かるとか基準価額が上昇するといったこともありません。
その意味では、個々人やりながら作っていく楽しさがあるかな〜なんて思います。
(出来上がってしまうと淡々とやるだけにもなりがちなのですが(笑))
とにかく、インデックスファンドなどを購入する際には、まず何のインデックスを用いているのか?をチェックしてみるのがおすすめです。
何も知らなくても投資はできるけど、何かを理解しようと努めることは何事においても大事ですものね。