さて、一応インデックス投資家(この表現もおこがましすぎますが)の私めですが、結構な比率で日本株式も持っています。
理由は、利益追順とか大手民間企業への憧れとかいろいろあるんですけど(笑)、資産運用をしていなければ知り得ない情報を得られるからというのが、結構大きいです。
大学にも恵まれたけど、いかんせん社会との接点が少ない世界にしか親しい友人たちはおらず、本来は職業柄、世の中のことについてもっとも精通していなければいけないのにアクセスする手段がほとんどない・・・
そんな中、入金力が小さかろうが投資家になれば、企業活動が比較的深く垣間見れるということもあり、(もちろん自分からも調べに行く)できる範囲で株式を購入したりしています。
今回は、日本を誇る大手商社5社さんから中間報告等届きましたので、今どこに注力しているのか否か、気になるところについてまとめてみました。
伊藤忠商事
第95期中間報告書より
1株あたり配当金は中間配当37円でした。
年間配当は83円を予定しており、配当利回り4.0%・・・おお、高配当になってたんですね(笑)
配当性向としては、今後30%を目指しているそうです。
中間報告書の内容は以下の通り。
- 目次/わたしの使命
- 会長CEOメッセージ
- 社長COOメッセージ
- 株主・投資家のみなさまに向けて
- 連結決算ハイライト
- カンパニートピックス
- 特集160周年記念伊藤忠商事のサステナビリティ
- 持続的成長を支える取組
- 会社概要
カンパニートピックスは、以下の2点が挙げられていました。
- インドネシアのサルーラにおける地熱IPP(独立発電)プロジェクト
- ユニー・ファミマHDへの取り組み強化
地熱発電の方は、CSR活動の一環でもあるようです。
個人的に気になったのは、自制代を担う人材育成ということで、朝活セミナーや総合独身寮を新設したといったところ。
若年層の囲い込み?といったことも取り組まれているようですね。
住友商事
第151期上半期株主通信より
1株あたり配当金は中間配当37円でした。
年間配当は75円を予定しており、連結配当性向30%を目指しているとのこと。
株主通信の内容は以下の通りです。
- 株主のみなさまへ
- 連結決算ハイライト
- 事業トピックス
- 本部長インタビュー
- 世界の住友商事
- 住友の先人たち
- 会社概要/株主情報
事業トピックスとしては以下の点が強調されておりました。
- 英国BPグループ(石油メジャーの一つ)とのマネージメント契約
- スウェーデンでのカーシェアリングサービスの提供開始
- 福島県南相馬市での太陽光発電事業の開発・運営
- 東南アジア最大の通信サービス事業者アジアータグループとの協同
- 中規模オフィスビルブランド「PREX」シリーズの展開
- ペルーでの金・銅山の運営参画
他にも、台湾でのドラッグストア運営とか大手町に本社移転など内容満載なイメージでした。
三井物産
2018年冬号株主通信より
1株あたり配当金は中間配当40円でした。
年間80円を予定しており、三井物産さんだけは配当性向云々という表現ではなかったですが、去年が26%、一昨年が29%ということで、今年度も同水準の配当性向となりそうです。
株主通信の目次は以下の通りです。
- 株主の皆さまへ
- 財務ハイライト
- 2019年3月期上半期のあしあと
- 国創りへの貢献
- 新たな価値創造への挑戦
- ブッサンジンがゆく
- 持続的成長に向けた取り組み
- 編集部だより
事業トピックスとしては日本×オーストラリアの取り組みが強調されていました。
- サウス・フランク鉄鉱山の新規開発
- ウェイトシアガス田開発参入
- ユーカリ植林事業etc.
オーストラリアも西方面へと・・・フロンティアが拡大している感じといえば良いでしょうか。
インドネシアでのマイクロファイナンス事業も展開しているそうで、お金の流れを感じました。
三菱商事
2018年11月No.47株主通信より
1株あたり配当金は中間配当62円です。
年間配当は125円を予定しており、累進配当を目指しているそうです。
配当性向は現在の30%の水準から将来的に35%に向けて一段引き上げることを目指しているとのこと。
なんというか、三菱さんって感じがします(笑)
株主通信の内容は以下の通りです。
- 株主の皆様へ
- 業績ハイライト
- ビジネスハイライト
- 経営人材
- 特集:三菱商事の女性活躍推進
- CSR復興支援活動(ふくしま逢瀬ワイナリー)
- 三菱ゆかりの地を訪ねて(小岩井農場)
事業展開については以下の通り、こちらも盛りだくさんでした。
- LNGカナダプロジェクトの最終投資決定の報告
- 福岡空港での公共施設等の運営契約締結
- ナイジェリア三菱商事の紹介
サービス精神あふれる感じが強いのが三菱商事の株主通信ですね。
話題も多岐にわたるし、隠れ優待?の静嘉堂文庫美術館のチケットと紹介もちょこっとだけ嬉しいところでした。
丸紅
株主レポートNo.125 2018年冬号より
1株あたり配当金は中間配当17円でした。
年間配当は34円(下限)としていて、連結配当性向25%以上で決定することを基本方針としているようです。
株主レポートの内容は以下の通りです。
- 丸紅ガイド
- 財務ハイライト
- 社長メッセージ
- 特集:既存の枠組みを超える
- 世界の街から(ギリシャ)
- コラム「正・新・和」
- IRインフォメーション
- 株主メモ他
丸紅さんに関しては、事業についてというより、今グループで取り組んでいる内部変革についてページが割かれていました。
新たな研修が開催されていたり、イノベーションサロンといった取り組みが行われていたり。
ちょっぴり楽しそうな社内雰囲気を垣間見る感じでした。
次世代リーダー育成の丸紅アカデミアなんかも始動しているとのこと。
個人的にはギリシャクレタ島のタコが美味しそうだなぁと思いました(笑)
商社をみると世界が少し見えてくる?
景気には敏感ですのでその点はご留意を
データとかはすでにHPとかでも公開されていることでしょうが、こんなときでもないとじっくり読もうとか思わないので何気に今回見比べてみて楽しかったです。
各社いろんな取り組みをしていますし、商社がどの国に進出したり投資しているのかが分かるので面白いですね。
周りに商社に勤めるような人がいないので、やっぱりエリートは違うわぁとその世界の一端を感じられますし(笑)
ただし、商社の株は人にはおすすめとかそういったことはありません。
自己判断で投資はしていただきたいし、配当金も多いけど何より景気に影響されやすいので、今は良いけどずっとこのままか?と言われたらなかなか答えづらいです。
とはいえ、日本を背負う大手企業さんたちですので応援しています。
次の報告書が届くのもとても楽しみです。