第110回キューピー株式会社(2809)株主総会参加レポート

最近は、コロナ禍の影響を考慮しながら、各地で株主セミナーや株主総会がリアルで開催されるようになりました。

先日は株主限定のりそなセミナーなどが開催されて、多くの方が参加していました。
今後こうした動きは加速していきそうですね。

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今回は、11月決算のキューピー株式会社(2809)の株主総会に参加してみました。
リアル開催と同時にオンライン開催もやるハイブリッド型の株主総会も増えましたよね。

現地まで行かなくても総会の様子を知ることができ、その意味では良い時代になりましたね。
(実際、おうちで子どものおむつとか替えながら株主総会の様子を視聴ってすごいですよねw)

招集通知だけでは分からない、経営陣からのお話はとても興味深かったので記事にまとめてみました。
みなさんと情報を共有できれば幸いです。

キューピー株式会社の株主総会概要

1時間ほどのリアル&オンライン開催でした

株主総会がリアル&オンライン開催になってよかった点としては、だらだらとした株主総会が減ったことかもしれません。
キューピーさんの株主総会も1時間ほどの予定と宣言されていて、その通り1時間ほどできっかり終わりました
タイムパフォーマンスもとても良いと感じた株主総会でした。

以下、株主総会の概要です。

開催日時:2023年2月22日(水)午前10時開始

リアル会場:東京国際フォーラム ホールC

決議事項 第1号議案 定款一部変更の件
     第2号議案 取締役10名選任の件
     第3号議案 監査役2名選任の件

決議事項については、株主総会通知のペーパーレスの件や新たな取締役・監査役の承認だったので、このあたりは大変スムーズに終わりました。

ちなみに、キューピー株式会社(2809)は、乳幼児を育てている子育て世代はお世話になっている方も多いのではないでしょうか。
離乳食は普通に食べても美味しいものが多い気がします。(ちょこっとつまみ食いしている人w)

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ななしさん主催のベストバイストック2022でも選ばせていただきました。
割安感はないけれど、今日聞いたお話を聞いて今後の飛躍に期待したい銘柄です。

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事業報告の詳細について

新たな商品やアメリカ新工場についてがメイン

事業報告については、今期の業績指標や来年度の目標などについても説明がありました。やはりエネルギー価格の高騰や鶏卵の高騰が大きく影響し、次年度も増収減益予想と少々弱気?な印象でした。

主力商品であるマヨネーズなどの価格を4月に値上げすることもあり、上手に価格転嫁ができるか?といったところです。
海外事業は中国のゼロコロナ政策で行動制限などがあった結果、伸長率が小さく推移してますが、北米市場や東南アジア市場が好調で順調な推移とのことでした。

新商品は続々と投入されており、健康ニーズに応えるアマニ油入りドレッシングやプラントベース(植物由来)のタルタルソースなど興味深いものがたくさん!

飲食店などが調理工程を省けるような商品開発にも注力しており、個人向けではなく業務用も力を入れているとのことでした。

Qummy(キューミー)という直販サービスもスタートさせ、今後全国へと展開させていくそうです。

Qummy(キユーミー)

Qummy(キユーミー)は、キユーピーの公式食品通販サイトです。お客様の食の悩みに寄り添いながら、バラエティ豊かな野菜料…

また。気候変動への対応もしっかり行っており、神戸工場をはじめ、3工場に太陽光パネルを設置したとのことでした。

今後もさまざまな新商品や動きがありそうで楽しみだなぁと素直に思いました。

株主からの質問&経営陣からの回答

質問は事前受付で担当者が各質問に答えるスタイルでした

質疑応答の質問は、参加株主から事前に聞いて順番に本会で質問するという形でした。
それぞれの質問に対して、担当者から回答するというスタイルでとても分かりやすかったです。

地味なことかもしれませんが、オンライン上では株主の画像は流れず配慮がなされているなと感じました。

以下、かいつまんで6つの質疑応答についてまとめておきます。

人権尊重について。太陽光パネルの設置などを含めてウイグルの人たちを不当に搾取したりしていないか、きちんと確認はされているのか?
設備については中国製のものを使うことはあるが、太陽光パネルの設置場所などを含めてしっかり調べてから行っている。トレーサビリティはとれている。
アニマルウェルフェアについて。鶏卵調達について、アニマルウェルフェアは徹底しているか。アメリカでは2025年に完全にケージフリーの鶏からの卵を使用としているが、日本でこのような目標を掲げられないのは何かあるのか?
日本では、農林水産省の基準を満たすだけでなく、独自の基準を設けて鶏卵業者にヒアリングをするなどアニマルウェルフェアに注力している。
アメリカでは司法に則り、ケージフリーの目標値などがあるが、日本の場合ケージフリー(平飼い)が国土面積などの問題でなかなか難しい。(ちなみに平飼い率は全体の5%ほど)鶏卵調達は我が社にとって最大の課題であり、しっかりやっていきたい。
HOBOTAMA(代替たまご)は画期的で良い商品だと思っている。発売直後はメディア露出なども多かったが、最近は少ないように感じる。良い商品だと思うのだが、そのあたりは広報戦略などの変化があったのか?
HOBOTAMAは植物由来のものだけで作っているもので、最初は業務用、現在ではAmazonや自社サイトといったECからも個人が購入できるようになっている。(戦略に変化があったというよりは広告も引き続き出しつつ)そうした販路の拡大などに力を入れている。多様な価値観に合った商品であり、今後健康などを気にかける人向けのグリーンキューピーといったブランドを立ち上げる予定で、そうしたところでも推していきたいと思っている。
SNSなど多様な宣伝媒体がある中、キューピー3分間クッキングを続ける効果や意義などはどのように考えているのか?
キューピー3分間クッキングは、60年続く番組で我が社のブランド認知に貢献していると考えている。もちろん、時代の流れもあるので、3分間クッキングもYouTubeで公開するなど変化に対応している。
海外事業について。アメリカの第二工場としてテネシー州に工場を新設するとのことだが、テネシーを選んだのは地理的理由以外に理由はあるのか?
第一工場が(西海岸側の)カリフォルニアにあるので、東海岸側のテネシーが良いと考えた。地理的要因が一番大きいが、それ以外に親日な州であるかや物流の観点、州の経済状況などビジネスを行う上で色々検討した上で、現在の場所を選んだ。
海外事業について。中国もゼロコロナ政策などで大変だと思うが、(今後どのような形になるのか。)アメリカでは在住日本人やコアなファンなどに販売してきたと思うが、今後は大手スーパーなどに卸して大衆へとアプローチしていくのか?
中国では、法人・個人問わず中国人の顧客を獲得し、ブランドの認知度も高まっている。アメリカでもこれまで一部の人たち向けという販路であったが、コストコのようなスーパーでも定番として置いてもらっている。北米市場については、これから一部だけでなく、ローカライズしてしっかりと事業として拡大していきたいと思っている。
主にキューピーの展開する事業、特に海外事業についての質問でした。
今後海外事業は収益の柱としてさらなる拡大を目指すとのことで、大変期待がもてる内容だったと思います。
さらなる企業としての飛躍を期待したいところです
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