東証の歴史博士! 石田さんと学ぶきんゆうの歴史♡ 第10回最終回レポート

2021年5月27日(木)に開催された東証×きんゆう女子。の金融の歴史を学ぶ10回シリーズの女子会の最終回に参加してきました。

1年間、オンラインで日本を中心としたお金にまつわる歴史を学んできましたが、今回は最後ということで、第二次世界大戦前から現代まで一気に日本の金融史を学びました。

今の日本で当たり前と思われている考えは、戦後に作られた価値観???ということで、戦後の一時的な市場閉鎖もなんのその、長きにわたって株式投資が行われてきた歴史の集大成をまとめてみました。

みなさんの参考になれば幸いです。

結局ギャンブルが大好きな日本人!?

変化は昭和の金融恐慌から・・・?

日本では生糸による産業化が成熟し、投機ブームが何度も起きていたそうです。

ちょっと変わったウサギだったり万年青(おもと)と呼ばれるアロエのような観葉植物だったりが投機対象となっていたようです。

今みたいに娯楽がたくさんあるわけではない昔、博打は大事な娯楽だったそうで、取引所も法律が整備されるまではなんと130以上もあったそう!(取引所法が制定されてなんとか統制がとれた模様。)

それだけみんながこぞってやりたがったということみたいです。

変化が訪れるのは第一次世界大戦後のバブル&関東大震災後の昭和金融恐慌

恐慌によって、銀行の取り付け騒動が起こって、官僚統制型の経済が求められたとのこと。

政府からの統制が入れば、それだけ自由度が下がってしまうわけですが、混乱が訪れたら官に頼りたくなるのは世の常。

最終的にこの傾向が行き着いた先は、軍部の権限が強大化するという軍国主義になったわけですね。

戦争への備えとして、郵便貯金が奨励されて(政府が使える)預金の確保へとつながっていきます。

昔は投資から預金への流れがあったんですね!

そして、必要とされる数学的素養は、算盤から筆算へと変わっていき、かつて学ばれていた複利計算は教科書から姿を消すことになったそうです。

こうして、投資の知識なども人々から遠ざかったようです。

日本型資本主義の発達と終焉

理想的な民主主義がつめこまれた日本!?

さて、そんな日本ですが、第二次世界大戦後は混乱の中、新しい秩序めいたものが生まれてきます。

面白いところとしては、預金封鎖が行われて預金の利用制限が行われたこと、そして新円の発行により旧貨幣から新円への切替が行われます。

これで預金の利用制限(流動性が低い)中で、新円が利用できる状態に。

そうしたら、新円が使える株式の売買が活性化し、証券取引所の再開が待望されることになります。

マッカーサーは野蛮だと投資を行う証券取引所の再開には消極的だったのですが、横山大観・河合玉堂といった巨匠の絵がお好きだったそうで、快く書いてくれた芸術家の方々によって証券取引所は再開されることになったとか・・・数奇な運命によって物事って決まっているんですね。

戦後は財閥の解体もあり、それでも財閥のグループ力は今でも根強いわけですが、いろんな変化が訪れます。

今の日本では当たり前の新卒一括採用や終身雇用制度なども実は歴史的にはわりと浅いもの。(縄文・弥生の頃に比べたら当然なわけですけどね。)

そして退職金制度など債務を先送りした成長のツケがなんとなく今につながっていることで、人材も育たず大問題になっているわけですね。

日本型資本主義は限界が来ているのかもしれません。

膨大な取引と東証のあくなき闘い

大量の注文をさばく新たなシステムが常に求められる現代

再開された証券取引所では、1953年にはコンピュータが導入されるなど早くからシステム化が進められたそうです。

戦後の相場情報の伝達手段はラジオが主だったのですが、銘柄数が増えていくにつれて対応できなくなったため、機械化が望まれたとのこと。

今の時世もそうですが、何事も必要性が起きて初めて普及が進むということは大いにあるようですね。

こうして日立製作所さんらによってシステムが当初作られて、労働争議などを経てやはりシステム化はとにかく進められたとのことです。

やはり、仕事がなくなっていく怖さはなくならないんですね。

何はともあれ売買システムなども生まれ、2000年まで稼働していくことになります。

今私たちは板情報などを当たり前のように見られるのもシステムができたおかげということですね。

そして、新たに2000年以降は富士通さんのシステムに移行して今に至るということです。

最近は高速取引が行われており、約定するわけではないのに取引数だけはどんどん増えていくということに。

こうして大量の取引を捌くためのシステム開発が行われるということで、東証のシステムあってこそ、安心して株式などの取引ができいるのだなぁと改めて思いました。

 

 

こうして、1年間かけて日本の金融史を学んできました。

古くから人間とお金は切っても切り離せないものなのだなぁと痛感しています。

公的な機関と民衆の経済圏の関係性はときに強くなったり弱くなったりというのも時世によりけりなんだな、と。

とても学びとなった10回シリーズの女子会でした。(なんだか大学の講義みたいですごく楽しかったです。)

以下、過去のレポートあげておきます。気になる方はぜひ記事を見ていただければ幸いです。

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