東証の歴史博士!石田さんと学ぶ、きんゆうの歴史♡第4回目レポート

2020年11月26日に開催された東証の歴史博士!石田先生から学ぶきんゆうの歴史第4回目のレポートです。

金融知識がないけれどお金のことが気になる女性陣に向けて、JPXの石田さんが先生役となり、日本の経済史を紐解いてくれる10回シリーズの第4弾です。

前回までの女子会(というか授業!?)の様子は以下の通りです。

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大学の教養講座を聞いているかのような内容で毎回楽しみにしているのですが、今回は戦国時代の戦国大名の経済政策ということでいつも以上に熱のこもった熱血授業でした(笑)

戦いばかりに明け暮れているようなイメージの戦国大名たちですが、実はそうではなかった・・・?

経営者は戦国武将と自分を重ね合わせたりしがち?といったお話の背景についての熱弁、雰囲気だけでも伝われば幸いです。

債務放棄が当たり前?な室町時代の混乱

「お金を返す」が当たり前の世界が求められた!?

貴族の時代から武士の時代へ・・・時が移り変わっていくと、商人たちが商売を行う場所にも変化が現れてきた室町時代。

簡単にいうと、「再び暴力をふるうものが市場を荒らした」とのこと。

今までお目付役として存在していた神社仏閣も、武士たちと仲良くしていたら度重なる財政支出などで疲弊してしまい、弱体化。

お金のない武士たちは、再び「ないなら奪えばいい」とばかりに債務の踏み倒しなどを行うようになったそうです。

これに対し、幕府は自分たちの家臣である武士たちには良い顔をして債務帳消しの徳政令を出したりしていたそう。

これに対し、寺社がそれじゃ困る!とばかりに文句をいえば、債権者有利の法令を出したりとまさに八方美人の対応をしていたようで、これには国民の不満がたまっていく一方。

どうも、背景には中国の天命思想が色濃く、政治を担うトップとして徳ある天子として救済措置の徳政令(債権放棄の法)を乱発したようなのですが、それにしたって・・・ですよね。

結局混乱につぐ混乱が続いて、せっかく全国各地をつなぐ交易が行われていたのですが、その体制が崩壊することになります。

広域な交易圏から地方分権・経済圏へ

武将のお仕事はインフラ整備や産業復興!?

貴族や寺社仏閣による荘園支配が形骸化し、中央の幕府も頼りにならない・・・となったら各地で独立の機運というのが立ち上がってきます。

在地領主層や旧守護大名=戦国武将たちが立ち上がり、要するに地方は地方でやっていくぞ!と経済圏の縮小が起きたということなんですよね。

そして、こじんまりとした地域ごとに経済圏を維持することになるので、そうした経済圏に必要な物資や人材を武将たちは集める必要が出てきたため、優秀な人材に来てもらえるよう、インフラを整備したり産業復興をするといった街づくりが武将のお仕事に

というわけで、戦国武将というと血水泥の争いばかりしているイメージですが、実際は治水事業などに勤しんでいて、かなりの知的労働者だったとのことです。

北条氏康の小田原城に上下水道を作った話や武田信玄の作った信玄堤など、今の生活にも役立ちそうなアイデアを出して各地を治めていたお話はなかなか目からウロコのお話でした。

(武将とかあんまり興味なかったのですが、ビジネスに通じるところもあって興味深かったです。戦国武将が好きな人の気持ちも少し分かったような・・・(笑))

強力な軍事力で楽市楽座を取り仕切った織田信長

突飛な人というより秩序を愛した常識人・・・!?

さて、インフラ整備や産業振興と同様に、戦国武将たちがやらなければいけなかったこと、それは市場の健全化

安心・安全な商いの場を生み出すことが住民たちから求められていたのであり、それは武士たちの横暴を制御することでもあったわけです。

つまり、国を治めるためにも軍事力を保持しながら、自分の臣下たちの手綱をしっかりともって横暴を許さないリーダーが求められたというわけです。

その際たる存在が、われらもよく知る織田信長さんというわけですね。

有名な楽市・楽座令というのがありますが、これはいわゆる厳格な法律の一種で、楽=FREEの意味だそうですが、決して無秩序なものではないとのこと。

完全な自由市場になってしまうと、結局弱肉強食の世界になってしまうため、押し売りや押し買い(=押し売りの反対に勝手な値付けで買い取られちゃうことを指すそうです!)が出てきてしまう・・・

それを避けるために、この時期は戦国武将たちによって市場に関わるさまざまな法律が制定された時期でもあるそうです。

こうして、織田信長さんのところなら安心して商いができるぞ〜と商人たちが押し寄せ、経済の好循環も整っていくことに。

織田信長はルールには厳しい人だったみたいで、決めた約束事はちゃんと守ってくれ、自分の臣下でもルールに違反したものは容赦なく処罰したこともあって、商人たちの人気は高かったようです。

今の世の中は、ちょっと制定された法律に縛られてしまうところもありますが、無法地帯であればそれも困るし・・・と悩ましいところのようですね。

とにかく、頼りない中央の権力よりも頼りになる地方のリーダーをみんなが求めたのが戦国時代とのことでした。

現代の状況を重ね合わせながらお話いただいたので、とても興味深かったです。

これからは再び地方の時代・・・なところも???

こうして法律によって物事の秩序が整っていくこととなり、いよいよ江戸時代へ!

まだまだ石田先生の熱血日本の経済史教室は続きそうです。みなさんもお楽しみに。

 

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