貯蓄から資産形成へ、岸田首相の提言する資産所得倍増プランといったお金に関する話題に事欠かない昨今ですね。
資産形成が生活の一部として、誰にとっても身近なものになると良いんじゃないかな~とは思っています、Sayasayanです。
私が投資を始めたのは2014年1月のちょっと前、今の一般NISAなる金融制度が始まると聞いてのことでした。
それからはや10年弱がたとうとしているわけですが、最近のNISA事情はよく分からないところも多かったです。
特に現行の一般NISAが終了するかと思いきや、今度は新NISAが登場、つみたて部分とそうでない部分の2階建てのシステム?、え、どうやって金融機関さんたち口座管理してくれるの!?みたいな内容で、最初に金融庁さんからお話を聞いたとき(これでも一生懸命理解しようとしたのですが)いまいちつかみきれずだったんですよね。
頑張ってまとめてみたのが以下の記事です。
さて、金融知識の浅いSayasayanですが、NISAは一般NISA制度が開始されて以来活用しているなんだかんだの古参ちゃんなので、お仕事の合間をぬって金融庁さんが開催された説明会に参加してきました。 説明会の様子は、すでにいろんな方[…]
今回、改めまして令和5年度の税制改正大綱で要望として出された内容について金融庁さんが8月31日18:30より説明してくれるとのことでしたので、ちらっと聞かせていただきました。
そして以前に説明してもらった新NISAはお蔵入りしそう…というwww
詳しい内容は以下にあげる通り、多くの人が記事にされていると思うので、私は個人的所感をまとめておきたいと思います。
せっかく国が制度を用意してくれるのですから、上手に活用していきたいものです。
質問も大盛況、関心の高さがうかがえる説明会でした
要望書段階ですが、希望がもてる内容が聞けてよかったです!
結論からいえば、金融庁さんからの熱いメッセージに個人投資家たちからの質問も多種多様で大変盛況なオンライン説明会でした。(私はwith娘ちゃんでしたので、遠巻きに聞いている限りといった感じでしたが、チャット欄も大いに盛り上がっていたようです。)
そして、基本的に今回は新たな金融庁からの要望内容を解説していただいた、という感じですので、とどのつまりこういった内容が実現すると良いね〜というお話。
金融庁のNISA拡充案で今わかっていることは、基本的にこの画像の内容がほぼすべてですね。 pic.twitter.com/wy9LOxhGHp
— 虫とり小僧 (@mushitori) August 31, 2022
説明会の様子は他の方々がいろいろまとめていらっしゃるので、合わせて以下の記事などをご参照ください。
質疑応答の内容まで詳しく書かれていますので、参考になることも多いかと思います。
まずは告知など尽力してくださった虫とり小僧(@mushitori)さんのブログです。
ほぼ網羅してくださっていますので、どうぞご参考までに。
NISA(一般・つみたて・ジュニア)拡充については、まだあくまでも来年度に向けての要望段階であり、税制調査会の審議やそれ…
今回スピーディさでいえば、にこいち(@Niikooiichii)さんが早かったです。
質疑応答部分もばっちり掲載されています♪
そして私の代わりにしっかり拝聴していた旦那様パーサモウニアス(@parsimonious_16)さんのブログも…w
興味津々で関心高く聞いておりましたので、彼の所感もぜひ読んでいただければ…www
金融庁主催、NISA拡充案についての解説の会に参加しました。虫とり小僧さんがブロ...…
他にもいろんな方が書かれております(すべてご紹介できずにすみません)。
とにかく、話を聞いた上で私個人が感じたところを記事にはまとめておきます。
特に今回の要望書で注目してほしいところは、以下の3点とのことでした。
要望としてぜひとも金融庁が実現させたいところとのことです。
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- 制度の恒久化
まずは、投資可能期間を撤廃する。NISA制度を一時的な制度とせず存続させる。
- 制度の恒久化
- 非課税保有期間の無期限化
現在NISAは最長5年間、つみたてNISAは最長20年間ですが、無期限化することでいわゆる「ゆりかごから墓場まで」のような形にする。
- 年間投資枠の拡大し、弾力的な積立を可能に。
②に合わせて生涯の投資枠を拡大させる(ただし富裕層優遇にはならない程度?)とともに、ライフステージの変化にも合わせて資産形成の基盤として使えるようにする。
この中で、一番実現させたいところというのは、やはり資料の最初に書いてある①のNISA制度の恒久化とのことでした。
今を生きていると感じづらいですが、最長のつみたてNISAでも、2042年までしか投資できないことになっています。
今から20年後とか…一応まだ生きてるとは思いますがw、このままいくと、それ以降はつみたてNISAは使えないということですよね。
2042年以降に生まれた人にはつみたてNISAすらできない…みたいな可能性があるということです。
そこを恒久化するということですから、今後の世代はNISA制度を利用したければひとしく活用できるということ。
将来世代の投資機会を確保という意味では、とても意義あることだと感じました。
まだ要望段階ではあるけれど、恒久化というだけに絞れば特に制度設計を変更させるわけでもないし、財務省etc.意見を通しやすいのかな?みたいな風にも感じました。
まぁ、何事もすべて思う通りに変えるなんていうのは無理ですが、恒久化という点だけでも実現してくれるといいなぁと素直に思いました。
新NISAじゃなくて新しい統合NISA(仮)ができる?
税制を優遇してくれる生涯投資枠=つみたてNISA+一般NISAみたいなもの!?
そもそも、最初にNISA(今の一般NISA)制度ができた背景というのは結構奥深くてですね…まぁそれはさておき、現在のNISAの位置付けというのは、「自助努力に基づく資産形成を支援・促進し、家計からの成長マネーの供給拡大を図るため」(平成 2 4 年7月 3 1 日閣議決定「『日本再生戦略』について」より)のツールというものです。
(ちなみに、この制度発足当時より、制度の恒久化は金融庁の掲げるところなので、それを考えると実現してほしいよね本当にって感じです。)
日本の成長戦略の観点から見直しがなされて、現在の形になっており、過度な富裕層優遇にならないように検討されてきたものとなっています。
だから単純に生涯投資枠も多ければ多い方が良いってものでもないようですね。
いずれにせよ、位置付けの前半部分だけに注目すれば、あくまでも自助努力が前提であることなどが分かります。
そして、後半部分をみれば家計から日本の経済成長のために資金を拠出させたいということでもあるわけよね…
一応個人のためでもあり、社会のためでもある制度ということです。
しかし、一般NISAは短期売買のために機能していたり、いわゆる若年層の資産形成の支援や同資産形成層からのマネー拠出という点では不十分だった点もあり、つみたてNISAが生まれたわけです。(NISAでは投資の第一歩も踏み出しにくいって話でもある。)
つみたてNISAは投資初心者に「長期・積立・分散」投資の良さをわかってもらおうといった制度であって、ある程度その役目を果たしているように思います。
投資人口を増やすということもあるけれど、つみたてNISAだけでいいとかそういうお話ではなく、位置付けの後半部分もポイントであるということ。
そして今回、つみたてNISAを軸として生涯投資枠として上限金額はあるものの自由に投資できる枠を創設すると聞いた時、つみたてNISAと一般NISAのドッキングみたいだなぁと真っ先に思いました。(実際統合NISAといった仮称を使われていました。)
まぁあくまでも制度は制度なので、使いたい人が使えば良いということなのですが、この背景には「貯蓄から資産形成へ」というスローガンの下、自助努力での資産形成を促進させて成長マネーを拠出するためな目的もあるというわけですよね。
成長マネーが拠出されて、国が発展したら良いですね。
(そしてめぐりめぐって個人にまで還元されるといいですよね。)
…みたいなこともぼんやり考えて聞いておりました。
で、2024年以降の新NISAは実施しない方向が濃厚とのことで、まぁ分かりづらかったしね…ということ、統合NISAのような形で実現するなら、一般NISAのロールオーバーを含めた非課税期間10年後の投資戦略?みたいなことも考え直さないといけないなと思った次第です。
こんなことを考えていたこともあったのでね…
2014年1月から始まったNISA制度。 早いもので、当初からはじめている人はすでに8年目を迎えていることになります。 この記事投稿から考えると残り2年と9ヶ月といったところですね。 長期投資といえば、もっと長いスパンを考[…]
つみたてNISAや一般NISAという枠組み自体がとっぱらわれるので、シンプルになるっていうのも単純に良いですよねw
金融庁さんのお仕事は投資環境の整備
利用者である私たちは上手に利用することを目指すべき…かな?
で、なんだか柄にもなく、難しいこと書いてしまいましたが、今回は(ちょっと後方で)前のめりに聞かずにいたということもあり、少し金融庁さんの立場的なものに思いを馳せながら要望書の内容について話を聞いていろいろ考えました。
で、とっても当たり前なのですが、「国家公務員は国民のために公務に勤しんでくれる人たち」なのだよなぁって改めて思ったわけです。
で、国民のためではあるけれど、いわゆるおんぶに抱っこみたいな形とはちょっと違うと申しますか。
今回のことでいえば、自助努力の支援をしてくれる存在、つまりはそれ以上でもそれ以下でもないってことでもあるなぁと。
金融庁さんはNISAなどの制度を作り、投資環境を整えることがお仕事なんだよなって強く感じました。
なので、個人投資家としては、制度は上手に活用すればよく、最適解も個々人で異なるのでより自分に見合った利用を検討すべきなんだろうな、と。
いずれにせよ、まだ要望段階のことですし、今後どうなるかは分からないのですが、現行制度が変わっていくこともありそうなので、万年初心者ながら動向を気にしつつ、投資をぼちぼち続けていければな…とちょこっとだけ気を引き締めた夜でした。
こうした説明会はとても勉強になるし、多少頭を使ったりもするので、育休中の身としてはいつも以上に刺激的で楽しかったです。
また進捗があれば、こうした説明会を開催してもらえるといいな、と思いました♪