さて、金融知識の浅いSayasayanですが、NISAは一般NISA制度が開始されて以来活用しているなんだかんだの古参ちゃんなので、お仕事の合間をぬって金融庁さんが開催された説明会に参加してきました。
説明会の様子は、すでにいろんな方がブログにされていますし、QUICKの記事も公開されています。
QUICK資産運用研究所=高瀬浩、小松めぐみ 金融庁は19日夜、2024年から始まる新しい少額投資非課税制度(NISA)…
当日の実況中継は、安房(ティッカー:ANBW)(@an_bow)さんとかがなさっているので、もういうことはないかなって感じも・・・(笑)
現在、金融庁さんの方からも現状の3つのNISAの利用状況調査などについては公開されています。
少しは新NISAの概要などが明らかになったのではないかな、という印象です。
音頭をとってらした虫取り先生のブログにもある通り、つみたてNISAが5年延長されたりと利用者にとって嬉しい内容もありました。
これで、当初からつみたてNISAを利用している方々は最長25年間積立を実施できるということだそうです。(昨年は1年延長を要望したにもかかわらず、通らなかった経緯というのがあったそうですよ。)
先月の類似イベントに続き、金融庁と個人投資家の対面行事の第2弾に参加してきました(注:合コンではありません)。個人投資家…
NIghtwalkerさんが細かいところもきちんと書いてくださっているので、詳しくお知りになりたい方はこちらをどうぞ。
QUICK資産運用研究所さんです。金融庁さんの「NISA関連税制改正説明会」に不...…
あとあと、うちたけさんの記事も分かりやすいです。
いや、人のブログを読んだらもう自分の記事いらないじゃん・・・ってつくづく思いますが・・・
とかく、一生懸命Sayasayanは、普段読みもしない税制改正大綱などを読み、頑張って予習をしていったのですが、説明会の中では目からウロコのお話が多くて備忘録としてまとめておきたいと思います。
努力の跡はこちら。
最近、新NISAについての話題が飛び交っているので、税制改正大綱について読んでみようかな?という気になりました。 資産運用系のブロガーさんにとっては、金融庁さん主催の説明会もあるので一層気になるところでしょうかね。 虫取り小僧さ[…]
しかし、事前に申し上げておくとすれば成文化された内容については決まったことですが、それ以外のことはこれから詳細をつめるといった部分もあるとのことなので、話半分でSayasayanのちゃらんぽらん記事は読んでいただければ幸いです。
「官」の理論を理解するのは庶民には難しい
色々工夫されていることはよく分かりました
今回の説明会でとても収穫だったなぁと思っているのが、「税制改正大綱の文章、読めてなかったなぁ。」ということでした。
NISAのところだけなら、そんなに分量は多くないのですけれど、それでも意味しているところがよくわかっていなかったなと解説を受けて思いました。
そもそも、NISA制度があるのは、「成長資金の供給を促しつつ、家計の安定的な資産形成」を促進するためにあるのであって、そのために一般NISAが適切と判断すれば一般NISA、つみたてNISAが適切と判断すればつみたてNISA、それ以外に適切なものが良いという話であるならば、他の新しい制度を用いることもある、とのこと。
金融庁としては、つみたてNISAに一本化したいというよりは・・・
- 初心者には、分かりやすいつみたてNISAでの安定的資産形成を。
- 投資経験者には、一般NISA(2024年からは新NISA)もあるからそちらでもいいですよ。
(引き続き少額からの積立・分散投資を促進する方向性で見直しなどもしていくから、つみたてNISAについては延長、新NISAは5年間の措置ということで、いずれももしかしたらなくなるかもしれないけれど。)くらいの感覚で、制度を分かりにくくしたといった意図はないようです。
ということで、「新NISAは投資経験者向け」で、2階建方式の新制度になるとのことでした。
また、この2階建方式についても、「積み立てを行っている場合には別枠の非課税投資を可能とする2階建ての制度に見直した」とのことで、1階部分(20万円分)をすべて利用しないと2階部分(102万円)の枠で株式等が買えないということでなく、(私はここを、すでに現行の一般NISAなどで積み立てをしていないといけないのかと勘違いしていたのですが)1階部分で1000円からでも積み立てを開始すれば、2階建部分での取引が可能とのことでした。
2階部分は102万円になったのは、一般NISAの開始時点の上限額が100万円だったので、まず100万円の枠くらいは必要であろうということ、2万円というのは半端な数字に聞こえるかもしれないが、ジュニアNISAが廃止されることを受けての増額分だそうです。
一応、そういう意味合いがあり、闇雲に102万円という数字を出しているわけではないとのお話でした。
一般NISAから新NISAへの移行について
もしかしたらおかわりし放題になるかも!?
さて、そうした背景のもと2024年度からスタートする新NISA。
まだ開始されるまでに多少の時間があるので、詳細はこれからとのことだそうですが、気になっていた一般NISAからの新NISAのロールオーバーのことについても言及がありましたので、見聞きした内容をまとめておきたいと思います。
まず、一般NISA→新NISAのロールオーバーはできるのか否か?については、YESの回答でした。
一般NISAが開始された2014年から一般NISAを利用している人にとっては、最長で15年間の非課税期間を獲得できることになります。
(このロールオーバーのことをおかわりって表現してて、会場からは笑いが。NISA恒久化となれば、おかわりいっぱいできることになるので、おかわりし放題なんていう夢も膨らみますね、という話も。ここは可能性のお話です。)
そして、とっても気になっていたことなのですが、他の方が質問してくださったのでその回答をば。
「もしロールオーバーをするとなったとき、例えば100万円分ロールオーバーすることになったら2回建のうち、どこの枠が埋まることになるのですか?」という質問に対して。
現状のお答えとしては、「基本2階部分から埋まるのではなるのでしょうね。」というご回答でした。
つまり、2階建の2階部分の102万円から100万円を引いた2万円の枠と、1階部分の20万円枠が使えるようになるとのこと。
言葉尻から確定といったことではなかったかもしれませんが、そういった方向性で新NISA制度は検討されているようです。
(個人的にはそういうことなら、今一般NISA口座で買い付けている株式銘柄たちに頑張っていただきたいとバカ正直に思いました(笑))
しかしながら、現状自由度の高い一般NISAは与党の方から安定的資産形成に適しているのか?という声が出ているそうです。
その一方で、一般NISAの口座開設数は他のNISAより断然多く1,162万口座、買付額としても16.9兆円と大規模になっていて無視できない大きさになっています。
しかも、現状一般NISAの利用者は7割が50代以上なのですが、若年層の口座開設の年々増えているとのこと。
これは可能性のお話ではありますが、つみたてNISAと一般NISA(新NISA)が並存して恒久化というのもなくはない未来・・・?ということも。
金融庁としては、引き続き一丁目一番地の優先事項であるNISAの恒久化を要望し続けるとのことで、そのためには口座開設数&利用度合い(極論上記の家計の長期的資産形成という目的に合致し、促進できているか)を考慮していくそうです。
さらに、NISA枠の増額といった声は大きくないようですが、もし目的に合致していくようならこちらも検討課題になっていくだろうとのお話でした。
増額してくれたら嬉しいなぁ〜(笑)
いずれにしても、今後さらにNISAの利用者が増え、多くの人の資産形成の一助になっていくことが恒久化への必須条件といったところでしょうか。
いろいろともやもやしていたこと、よく分からないな〜と思っていたことが金融庁さんから直接お話を聞けたことで分かったところがあってよかったです。
引き続き、金融庁さんには恒久化なども含めて頑張ってもらいたいなと思いましたし、一般NISAでも株式等を長期保有している身としては、一般NISA(新NISA)の恒久化があるといいな〜と夢想してしまいました。(とはいえ、新NISAは5年間の措置とのことなので、今後は本当に分からないところですが・・・。その時々に応じて最適化していく必要性があるなと改めて思った次第です。)