さて、フリーランス=個人事業主になると、自ら事業を行うことになります。
仕事をとってくる営業やお金の管理となる経理などを自分で一手にこなすということになりますね。
最近がいろんなお役立ちアイテムなどもあるので、営業や経理の手間はだいぶ軽減されてきています。
とはいえ、まだまだ自分でやらなくてはいけないことは結構あるものです。
何より大事なのはまず「一番最初に開業届を出す」という大きな仕事があります。
この届出を怠ってしまうと持続給付金などの支援金が受け取れなかったり、申告せずにお金を稼ぐと脱税を疑われたり・・・。
不利益を被ることになるので注意したいところですね。
しかし、よく開業届を出すというけれど、どこに出すの?いつまでに出すの?と迷う人は少なくありません。
今回は、そんな迷える方のために開業届として提出すべき書類・一緒に出しておきたい書類とともに、どこに出すのか・どうやって出すのかについてもまとめてみました。
開業届を出して個人事業主として一歩を踏み出したいという人のお役に立てれば幸いです。
個人事業主(フリーランス)が出すべき書類
開業届は実は2種類!それぞれ提出場所が違う!?
よく「開業届」と一口で説明されてしまうことが多いのですが、届出先が2箇所あって、それぞれに開業届を出さなければいけないって知っていますか?
まず個人の場合、開業届には2種類あることをしっかり理解しておきましょう。
ちなみに2種類の開業届は以下の通りです。
- 開業届出書(→税務署に提出)※期限は開業の日から1ヶ月以内
- 開業報告書(→県税事務所に提出)※期限は開業の日から15日以内
簡単にいうと、税務署に提出するものと、県税事務所に提出するものがあります。
税務署は全国各地にあり、基本書式は統一されているので、最寄りの税務署でOKです。
県税事務所はもちろん、県税関係ですから都道府県の事務所ということになります。(ちなみに、東京都なら東京都主税局です。)
どちらもそれぞれの場所に赴くと無料でいただけます。
簡単にPDFダウンロードもできますし、書き方についても指南してくれるのである程度は迷わずに書けると思います。
開業報告書ダウンロード(Word)(埼玉県の場合)
一般に個人事業主でライターなどの文筆業となると事業税などはあまり気にしなくて良い(かなり稼がないと課税対象にならない)のですが、起業にはいろんな形がありますからね。
それぞれの書き方についてはまた別途、記事にしたいと思います。
とにかく、二ヵ所開業届を出すところがあると覚えておいてください。
開業届と一緒に出しておきたい書類
青色申告をするための青色申告申請書はマスト!開業届と一緒に出してOK
そして、開業届とともに税務署に出しておきたい書類というのがいくつかあります。
それが以下の3種類の書類になります。
- 青色申告承認申請書(青色申告をする場合)
- 給与支払い事務所等の開設届出書(従業員を雇う場合)
- 厳選所得税の納期の特例の承認に関する申告書(同上)
特に人を雇うといったことを想定していないけれど、個人事業主として青色申告をする予定ということなら①の青色申告承認申請書が必須です。
私は特に従業員に給与を支払う予定はなかったので、①だけ提出しました。
こちらもネットから書類をダウンロードして作成すればOKです。(もちろん、税務署に赴けば書類自体をもらえます。)
青色申告承認申請書の提出は少し複雑で、開業の時期とすでに白色申告をしているかどうかで提出期限が異なります。
確定申告とは?という疑問に対する説明や、確定申告の期間や時期、必要書類の書き方などの基礎知識をご説明します。…
大きくは二つのパターンがあります。
・開業が1月1日〜1月15日以内orすでに前年度分の白色申告をしている。→3月15日まで。
・開業が1月16日以降 →開業した日から2ヶ月以内。
もう一つの注意点としては、個人事業主であれば青色申告をする期間はいつ開業しても1月1日〜12月31日になります。
そういう意味では、一念発起して元旦からスタートダッシュをきめる方が良いかもしれませんね。
いずれにせよ、期限が決まっているのでその間に必ず提出しないと、その年の青色申告ができなくなるので注意が必要です。
開業届等の提出方法は3種類
今は郵送もOKだが、同封書類などがあるので要注意!
そして、意外と知られていないのですが、開業届などの提出方法は税務署の場合3種類あります。
書類の提出方法は以下の通りです。
- 税務署に直接持参
- 税務署のポストに投函
- 税務署に郵送
当たり前といえば当たり前なのですが、どの手段で届出を出しても何も差はありません。
しいていうなら、直接持参ならば担当の人がその場でチェックしてくれるので、その場で修正してくれます。
ポストに投函や郵送の場合、間違った記載があると訂正するよう突き返されてしまうので、内容に自信がない方は直接尋ねるのが一番良いかもしれませんね。
しかし、忙しくて行けないとか遠いので行けないといったことであれば、郵送などでも問題はありません。
ただし、郵送の場合は、ただ開業届出書や青色申告承認申請書を郵送すればいいだけではないので注意が必要です。
書類とともに必要なものは以下の通りです。
- マイナンバーカードの写し(本人確認の代わりetc.)
- 原本だけでなく、自分用の控え用の書類(これは後々に融資などの際に必要となるので重要!)
- 控え用返信の返信用封筒(自分の住所を記載&切手は貼っておく。)
意外と切手代も馬鹿にならない昨今ですが、税務署が遠い場合は交通費よりかは安く済むと思われます。(もちろん、開業にかかる経費となります。)
郵送の場合、控えが届くまで少し時間がかかることになりますが、無事に税務署からお墨付きをもらえれば個人事業主用の口座開設などもできるので頑張りましょう!
(ちなみに県税事務所も郵送でOKとのことでしたので、郵送で済ませてしまいました。こちらも控えが欲しければ返信用封筒と合わせて郵送することになりますが、特に不要であればそのまま提出で良いそうです。細かいことはわからないので、分からないことは担当となる施設に直接問い合わせるのがおすすめです。)
開業ってなんとなくハードルが高い・・・と思っている方もいるかもしれませんが、実はきちんと手続きさえ踏めば、そんなに難しいものではありません。
手続きが不安と思っている方の参考になれば幸いです。
一つずつ問題を解決して、開業への扉を思いっきり開けちゃいましょう♪