さて、最近新型ウイルスの影響で前には楽しかったことが楽しくなくなったりしているSayasayanです。
こういうときは、新しいことのはじめどき、潮目が変わる時なので、自分のことを振り返る機会と捉えています。
生活の一部である投資についても、これまでのやり方が間違っていなかったことを確認し、引き続きやるだけだと再確認。
時に迷うときは、原理原則を確認するために書籍に立ち返ることにしています。
書籍はなんだかんだで、あとあとまで残るので、駄本もあることにはあるのですがその数は多くはないと思うんですよね。
ということで、久しぶりに投資本のご紹介。
インデックス投資界隈で知らぬ人はいない水瀬ケンイチさん監修の『お金が勝手に増える「熟成」投資術』の良いところをご紹介したいと思います。
カラー版でマンガと図表たっぷり
読みやすさがウリの一冊に
何が良いって、まずは「全編カラーで見やすい」ってことですね。
グラフや図表が多様されているので、「読む」というより「ながめる」だけで分かるようになっています。
水瀬ケンイチさんはブログでもTwitterでも初心者が路頭に迷わないようにいろんな発信をされていますが、それを集約したような内容になっているのではないかな?と思いました。
インデックス投資を始める入門編から出口編までコンプリートされているので、「どうやって資産形成をやりきったら良いのか?」がルートとして示されているのが良いですね。
口座開設についても手取り足取り書かれているので、これ一冊あれば迷わず投信購入まで辿りつけるのではないでしょうか。
購入すべき投資信託も水瀬さんセレクトのものが登場しているので、初心者には参考になると思います。
ブログの方で徹底解説もされているので、気になる方は覗いてみてくださいね。
「低コストインデックスファンド徹底比較」シリーズ記事で取り上げた資産クラス(日本株式、先進国株式、新興国株式、全世界株式…
ちょっとだけ怖い話や多めかな?
これまでの15年間の相場の歴史を知るだけでちょっと怖いです(笑)
あと、初心者向けですが、良いことばかり書いてあるわけではないので、これを読んだ後に「やっぱり投資は怖い」と思う人がいるかもしれません。
主な怖いポイントは、1.「金融機関と個人投資家は利益相反の関係性である」と2.「リーマンショックなど長期的に相場に留まれば何かしらの暴落などを直接的に経験せざるをえない」ですね。
1.の点については、高い手数料をとる金融機関さんなどがまだいるために、イメージがかなり悪くて注意した方が良いということですね。
でも、この手数料等が銀行員さんなどのお給与にもなるわけなので、本当はなんでもかんでも安ければいいってことではありません。
実際にこれまでの銀行はイメージ通りに投資家をカモにするといったところもあり、私個人も嫌な思いをしなかったわけではないので、金融機関の言いなりになるのではなく、自分自身で知恵をつけて適正な状態を見極められるのが理想だと思っています。
あと、社会全体としてぼったくりとかがなくなるように、金融機関さんと投資家さんがきちんと意見交換して適正な状態に導けると良いですねって最近は思います。
イベントやセミナーなどで金融機関の中の人とお話する機会も増えたので、彼らなりの理念や窮状も知るようになったからでしょうか(笑)
Win-Winの関係性が築けるようになるといいですね、今投資家である自分も頑張りますし、さらなる次世代にも期待したいところです。
とりあえず、初心者さんは投資家を食い物にしようとする金融機関さんもなくはないので気をつけようね〜ってお話ですね。
2.については、書籍の後半、水瀬さんの15年にも及ぶ投資経験が語られているところについてです。
その時々で大なり小なりプラスの出来事からマイナスの出来事まで書かれているので、かる〜い歴史のお勉強になっています。(個人的には大変勉強になりました。)
いわゆるリーマンショックなどの相場が荒れに荒れていた時期の話など盛りだくさんなので、長期で居続けるというのは暴落や急騰と生活を直接的におともするって話になるから嫌だな〜できれば知らずに生きていきたいって人もいるかもしれないな、と。
この書籍でも売りを我慢するワザがたくさん紹介されているので、セオリー通りのインデックス投資を頑張るぞ!という人は参考になると思います。
最後に分からなかったことを調べてみた
万年初心者なので初心者向けでも学びがあります
最後に、全編読んでみて、分からないことは少なかったのですが、個人的に強調されているわりによく分からなかったのが投資信託の「配当除く」と「配当含む」(「配当込み」の表記もあるますかね)の違い。
この書籍だけ読むと、「配当除く」のインデックスファンドだとベンチマーク(基準となる指数)から上ブレしちゃう、つまり大きくかけ離れてしまうとのことなのですが、その理由がイマイチ分からない・・・。
いや、他の本には書いてあるのだろう・・・って思うのですが、一応確認です。
Nightwalkerさんの他の著作をベースに、以下の記事などに書かれています。
(というか、調べたらかなりの数の記事がありますね(笑))
(本記事は、NightWalker氏の著書『世界一ラクなお金の増やし方』ぱる出版、2018年6月7日刊の中から一部を抜粋…
ごくごく平たくいうと・・・
簡単にいうと、まずインデックスファンドはベンチマーク(基準となる指数)に連動する形が理想形。
まず、ベンチマーク(基準となる指数)に対して「配当除く」と「配当含む」のパターンがある。
インデックスファンドは分配金(配当)を含み、再投資に回す形になっているのでインデックスファンド自体は「配当含む」である。
したがって、ベンチマークが「配当含む」であると、インデックスファンドも「配当含む」だから乖離率を正しく評価しやすいということ。
ベンチマーク(基準となる指数)に対して「配当除く」であると、インデックスファンドの方は「配当含む」だから配当が含まれている分、上ブレの乖離が起こってしまい、評価しづらいということ。
「配当込み」の方が比較しやすくて、運用への評価がしやすいってことで親切だということですね。
だから、「配当除く」だからそのインデックスファンドが質の悪いものであるってわけではないとのことのようです。
ちょっとこのへんは初心者さんには難しいところかな?という印象です。
このあたりもファンドごとじゃなくて、揃ってくれると投資家としては安心して商品を選びやすいところですね。
雰囲気で投資していると知らないことばかりです。
やっぱりちゃんと定期的に勉強していかないとダメですね、大変勉強になりました。
最後の最後に。(ここはご本人からご回答いただいたので、せっかくだからご報告まで。)
ここで書くことじゃないかもだし、もう訂正入っているのかもしれませんが・・・
この書籍、店頭に並んでおりまして、奥付に2020年3月18日第1刷発行となっていて、???となっているのですがどういうことなのでしょうか・・・前倒しで出たってこと?(私のだけ?この記事2020年3月11日付けでアップなのですが・・・)
→奥付の日付は、出版社によりけりだそうです。発行された後の日付が入ることもあるのですねぇ。普段全然気に留めないのに、いつでも学びがあるものです。
あと、p.68〜p.69の三コマ漫画のところで、p.68の3コマ目とp.69の1コマ目「配等除く」とか「配等含む」とかになっているのだけど、ふむむ・・・?そんな言葉あるの・・・??やっぱり私だけ変なのつかんだ???教えてプロの人!みたいな感じになっています。
→これは第1刷の誤植だそうです。増刷版から直るそうなので、保存版は増刷版がいいかもしれません。
目についたところでもちょっと微妙な記述箇所があるので、この記事を読んでくださり、事情がわかる方いらっしゃいましたら情報お寄せいただけると初心者的に安心します・・・。