さて、なんだか今年はいままでにないほど、お誘いされたり、お誘いしたり。
かつて、1日中人と喋らず1週間くらい過ごしていた人間とは思えないほどの生活を日々送っています。
これも、非正規雇用の時間の余裕があればこそですかね(笑)
このまま、バリキャリを通り越してゆるふわ無職でも目指すかなと思っているSayasayanです。
さてさて、今回もいつもお世話になっているきんゆう女子。さん経由で金融業界のシンポジウムへ。
開催内容等は以下の通りです。
「人生100年時代に必要なリテラシーと金融業界の役割」シンポジウム
2019年5月28日(火)18:00~20:30(受付開始17:30)
共催:全国銀行協会 信託協会 日本証券業協会 日本損害保険協会
後援:金融庁 金融広報中央委員会
基調講演:「令和時代の社会課題と産業構造転換」落合陽一氏
パネルディスカッション:「金融リテラシー向上に向けた金融業界の役割」
パネリスト:高島誠氏(全国銀行協会会長)
池谷幹男氏(信託協会会長)
鈴木茂晴氏(日本証券業協会会長)
中川忍氏(日本銀行情報サービス局長 金融広報中央委員会事務局長)
稲垣精二氏(生命保険協会会長)
モデレーター:魚住りえさん(フリーアナウンサー)
基調講演がまさかの落合陽一さんとのことで、どんなお話が聞けるのかな〜と思いながらぼんやりと参加してきました。
2時間半、かなりの内容量になってしまいましたので、前編・後編に分けてみました。
まずは、善編ということでご挨拶や落合陽一氏による講演部分についてです。
そもそもの開催趣旨
5月28日は自助の日だそうです
まず内容に入る前に、そもそもシンポジウムの趣旨は、5月28日を自助の日ということを記念してということだったようです。
申し訳ないのですが、全くの初耳でびっくりしてしまいました。
自助の日というのは、自分らしい人生を送るためにはどうすればよいかを考える日ということだそうです。
では、なぜ5月28日が自助の日なのかというと、ネーミングの由来は5つ葉(いつつば)だそうです。
5つ葉というのは、希望・知恵・財運・健康・愛の意味をさす、四つ葉のクローバーより1つ葉が多い、豊かな理想の生活の形ということみたいです。
(出典:雑学のネタ)
「自助努力」という言葉で良くも悪くも盛り上がっている中で・・・と思いましたが、2018年12月の協会創設110周年を記念して、記念日としても認定されている模様。
完全なる造語で、ピンとこないですが今後、普及、するかも・・・?
ライフプランを明るくとらえていってほしいということで、なんと生命保険協会さんは、YouTubeでショートムービーも公開しています。
全5話で、ライフプランも多様となっていく昨今を見据えて作っているそうです。
なかなかバカっぽくて好きでした。(全5話ありますので、興味のある方はぜひすべて視聴してみてください(笑))
とにかく、こうした動画作成などもしつつ、金融教育に力を入れているとのことでした。
こうした日に金融業界も横断的な語らいの場をもって発展していきましょうという雰囲気のシンポジウムでした。
まずはそうした雰囲気だったことをお断りして、内容に入ります。
さまざまな方のご挨拶より
金融庁長官の来賓挨拶からも明確なメッセージ
さて、参加するまで気がつきませんでしたが、かなり金融業界の中でも重鎮クラスの方々がいらしていたようで、開会からはご挨拶が続きました。
主催挨拶:稲垣精二氏(生命保険協会会長)
来賓挨拶:遠藤俊英氏(金融庁長官)
業界団体挨拶:西澤敬二氏(日本損害保険協会会長)
と、かなり挨拶続きましたが、挨拶なので基本的に短くて聴きやすかったです。
特に金融庁長官のゲストとしての挨拶は、基本的に今金融庁が取り組んでいるつみたてNISAの普及が中心でした。
100年生きるかもしれないことを想定して、資産の寿命を伸ばすために金融資産を上手に活用しましょうとのこと。
金融リテラシー向上と投資の成功体験を作っていくことをお話されていました。
金融教育に力を入れていて、学校向け派遣を拡充しているとのこと。
実際に各業界でも講師派遣をやっているというのを聞いてかなりびっくりしました。
<日本証券業協会>
<日本損害保険協会>
<信託協会>
基本的に講師料などは無料なのですが、普及している感じがしないのは私だけ・・・?
まだ、全国銀行協会が出しているアプリ、ライフプランスタディの方が効果ありそうな感じがしました。
クイズ形式でお金の知識が学べるといったものです。
ストーリーモードとフリーモードがあって、ストーリーは学生生活など身近な設定になっているのも親しみやすい印象です。
ということで、かなり金融教育の普及を意識している印象でした。
言い換えれば、利用者を育てることに意欲的ということでもあるかもしれませんね。
マネーリテラシーは高い方が良いとは思いますので、教育の機会が増えるのは良いことかなと思いますが、いかんせん教育現場に響かない・・・。
もし教育現場に届かせたいなら、「派遣するんで声かけてね。」という姿勢では難しいでしょうね。
また、教員の質があまり良くないかもしれないので、教員の教育みたいなのが必要かもと。
国からの号令で各業界団体から指導が学校現場に入って、実際の教員が教員免許保有した状態で教えるっていうのが一番良いだろうし、良くも悪くも専任の先生はずっと先生をされるはずなので、コストを抑えて授業に金融教育を取り入れられるはずではないか、と思ってはいるのですが。
もちろん、実際の人を介さずという方法も今はとれるだろうけど、急にそれは実現難しいでしょうし。
1億2600万人の人口を抱える日本ならではの問題でもあるなぁと色々考えさせられました。
講演:「令和時代の社会課題と産業構造転換」
ある意味で落合陽一氏の魅力満載
さて、ようやく基調講演の話に移りますね。
とはいえ、スライド100枚を用意された50分の講演の内容、正直疲れました(笑)
なかなかまとめるのも難しいのですが、いわゆる彼を中心として起こっていることの紹介でしたので、長大な自己紹介を聞いたという感じかな。
私自身はちょっと書籍をかじったり、以前別の機会で講演を聞いていたので、なんとなくは分かったつもりになりましたが、正直どうすればいいかはよく分からなかったかな〜。
しかもシンポジウムの内容とあんまり噛み合ってなかったですね、ご本人はそれはそれでよかったみたいですが・・・。
ひとまず、落合陽一さんは、メディアアーティスト・筑波大学の先生・ピクシーダストテクノロジーズの代表取締役・社会にプロダクトを実装プロジェクト参画者、と4つの顔を持つ人?でいいんですかね。もういろいろやっているから4つどころではないと思いますけれど・・・
ご本人のTwitterアカウントで色々わかることもあるかと。
最近は、高齢者が利用できるサービスとか技術開発みたいなものがやりたくて、利用者である高齢者に自分を知ってもらうために新聞や書籍の執筆頑張りましたってことをお話されていましたね。
とにかく、いろんなことに関わっているようですが、少子高齢化をチャンスとみて、高齢者にとって不便を便利とするサービスや技術を作ることに注力しているとのことでした。
人は、自分が当事者にならないと問題を問題と思わないフシがあり、現在の日本がまさにそうとのこと。
平均年齢47歳の国ですものね、それでも人生100年と言われたら、なるべく長く健康に、健康でなくなっても不自由なく暮らせる社会を望む・・・資本主義経済の国らしいです。
日本の人口動態はすでにご存知の通り、少子高齢化の一途です。
それなりの規模の国なので、それなりのショックがあると思われますが、少子高齢化は別に日本だけの問題ではありませんので、ある意味では日本は巨大な実験場みたいなところがあるかもしれませんね。
これだけは避けられず、世界に先駆けて起こることが決定していますから、世界のお見本となるためには時を逃さず、パラダイムシフトをうまくしたいといったことを話していた気がします。(正直、そうならなくてもならなかったね〜ははは〜って感じな気もしましたが。)
オリンピックや万博が控えているので、今なら国がお金を出してくれるしっていうわりと露骨なことも話していましたが、日本は重要な時にお金を使い方を知らないからなぁ・・・。
彼としてはうまく口車にでもなんでものせて研究開発資金をゲットしたいってところなんでしょうが、どうなることやら。
とにかく、少子高齢化に対応するためにやるべきこととして提言していたことをまとめると以下の通りです。
- 身体性が衰える高齢者のサポートができる体制を人頼りではなく、AIやロボットに代用できるようにしていく。(そのために高齢者自身が自分の手や足のようにパソコンとか機械の類が自然に使える教育が必要って感じもしました。)
- 高齢者対策として、イギリスでは認知症の人にiPadを配って社会との接点を確保したり、オランダでは介護施設では見守りをAIを活用して人材は最低限に抑えたりといった事例があるので、そのあたりを活用したらよいのでは。
- 人材不足をAIやロボットで補うわけだから、少数とはいえ若年層の管理者(技術者)が必要。(ということで大学で教鞭とってる的な話だった気がします。)
- 新しいサービスを社会全体に一括投入する(社会的基盤を一気呵成で作る)くらいのことが必要といったことも。
- とかいって、日本はパソコン登場した1995年にも世界をリードできなかったし、iPhoneが出たときも波にのれず頓挫して旧態依然なものがひきづられたまま来てるんだけどねって話も。
- 実は人口減少期に入っている日本でインフラの維持をどうするか?アートが入っていくことで(廃校で展覧会やるとか)解消する側面があるのでは。(個人的にはこのあたりについては、個人に居住の自由が認められているとはいえ、選択と集中で行政サービスが行き届く範囲を限定してく方向がいいと思うのですが・・・ま、展覧会して人を集めるの楽しそうでした(笑))
そして、最後に現在、いろいろ実現したいことには障壁があり、そのあたりのお話をされていました。
とにかく、アイデアはあるけれど人材が足りない、ユーザーとなる彼にとってはターゲットの高齢者からデータがとれない、なにより研究開発のお金がない、の3つのないことづくしに対し、
こんな話で、最後の方にやっとお金の話になったかな?となったら、
- クラウドファンディング
- note販売
- オンラインサロン
といったお金を集める方法の紹介が出てきて、「おお・・・すごいですね、はい。」というおしまいに。
社会的な接続が資産を生み出せる時代になってきていると話していましたが、聴衆はほとんどついて来てなかった気がします・・・(汗)
それに、本当に社会的に多くの人とつながるには、漫然と生きているだけでは無理ですので、今度はそうした基盤づくりについても考えるところはあるようでしたが、残念ながら時間切れでした。
いやぁ、普段の仕事や学会聴講etc.とはまた違う感じで頭使いました。
あまりうまくまとまっておらず、深奥な落合陽一氏の思考回路を説明しきれていないことについては申し訳ありません。
私見も含まれておりますので、きちんと彼の考え方などをお知りになりたい方はより正確な情報にアクセスくださいませ。(私は責任をとりません、情報収集も自己責任!)
とりあえず、彼が目指す世界としては、風の谷のナウシカ×ブレードランナーの世界だそうですよ。
本当にこれはよく分からなかったのですが・・・
猛威なる自然の力に対し、インフラを維持できない我々人間はAIとかロボットの力を借りながら粛々と自分たちの生活を送るといったことのようです。
このあたりは、本当にイメージの世界なのでなんとも言い難いところですけれどね。
とにかく、いろんな話が一緒くたになった感じではあったので、本当に色々考えさせられるところがありました。
本当にたま〜にだったら、こういう話を聞くのもいいかもしれないですね。
さて、ようやく後編では、それぞれの金融業界の考えていることとか資産形成のお話をまとめます。
前編もみなさまの考えるタネにでもなれば幸いです。