昨今、「子どもへの金融教育」というのが注目されています。
2022年の高校家庭科でいよいよ金融教育が始まるということもありますが、すでにキャッシュレス決済などが普及し、
リアルな現金を手にする機会も減っている子が多いようです。(ただし、残念ながらお金は多くの人にとって有限に配分されている。)
より一層お金の存在やそれを使った世の中の仕組みが見えにくくなっているので、金融知識が必要と考えられているのでしょうね。
高度化する社会の中で、何を勉強しなければいけないのか、しっかりと考えていかなければいけない時代になってきているということなのだと思います。
さて、そんな中で、教科書も良心的な文章が多く、まとめてご紹介してきましたが、やはり少し帯に短し襷に長しといったところがあり、今ちょうど学びたい!ということがないな〜と思っていました。
今回そんなキャッシュレス決済やクレジットカード、仮想通貨などの今ドキな情報も含まれた『親子で学ぶ お金と経済図鑑』をご紹介します!
図鑑とあるだけあって、200ページの大著ですが、オールカラーで図などの資料も豊富なので読みやすいと思います。
総ルビが振ってあるので、子どもでも読めるようになっているのも良いところです。
電子マネーや仮想通貨についても学べます
2019年段階で最新であったであろう仮想通貨についても説明あり
とにかく、絵や図がふんだんに含まれているので、見やすいというのが一番も魅力でしょうか。
前半部分のポイントは以下の通りです。
- プリペイドカード・キャッシュカード・クレジットカードなどのカードの違い
- 法定通貨と違う新たな仮想通貨について
- モノの値段などについて
この他、硬貨や紙幣の歴史なども語られており、身近な経済について興味を持ちやすいようになっています。
硬貨や紙幣の起源はとても面白いですので、導入にはちょうどいいのではないかな、と思います。
実際、世の中にはさまざまな紙幣やコインが流通しています。 経済協力の名のもとに作られなくなった貨幣もあり、現在は電子マネーを始めとして、さまざまな形の貨幣も流通していますよね。 今は紙幣と硬貨が一般的な貨幣ですが、歴史を辿れば実[…]
何より、この書籍には仮想通貨のことまで書かれていて、主要な通貨なども載っているので勉強になりますよ。
一通り、最新情報が載っているという点で使いやすいと思います。
銀行や企業を身近に感じられる経済活動についても学べます
会社の作り方などについても教えてくれるのはGood
また、銀行の仕組みや企業の仕組み、資金調達などについても学べるようになっています。
企業活動などについては中学校の教科書でもちゃんと学べるのですけどね。
さて、最近の中学生の教科書・資料集事情をご紹介しています「中学で学ぶ経済シリーズ」。 ひたすら書いておりますが、やはり自分のための備忘録といった側面が強いものですね。 でもまぁ、少子化となって教科書の内容に触れなくなっている人は[…]
生涯賃金の話とか住宅ローンの話とか個人にも関わるようなところから書いてあるので、前半部分から読み進めていくとより分かりやすくなっていると思います。
ぶっちゃけ今の日本人がどれだけ稼いでいるかや、給与の高い業種についても触れられているので、将来の仕事の話なんかに使っても良いかもしれませんね。
税金や世界経済についても網羅的に学べます
経済学の入門的なお話もあって興味がそそられます
それとこの本の良いところは投資のこととかは最小限に留められていることのように感じます。
最近は株式投資や株主優待なども教科書レベルで登場しているのですが、やはりそれ以上に社会に出て活躍することっていうのに主眼が置かれているのが評価されるべきところだと思うんですよね。
もちろん、SDGsなど企業の取り組みとかは評価されるべきですが、金融教育=投資ってわけではないと思うので。
最近企業で力を入れているのがCSR活動。 企業を評価する上で、いろんな視点がありますが、近年は単純に利益追従するだけでない企業に注目が集まっています。 個人的な考察をしたので、ちょっと気になって調べてみました(笑) [si[…]
また、国家や地方自治体の予算についてや世界経済についても書かれているので、海外に目を向けるのにも最適なのかな、と。
世界のユニークな税金など、ちょっと通常の税金教育とは異なる視点もあって、要所に工夫があるのが良いですね。
特に一番最後に書いてある戦争と経済の話は興味深かったです。
世界的に戦争が忌避がなされているのは、〇〇〇〇〇からというのは意外でした。
(気になる方はぜひ書籍を確認してみてくださいね。)
それでも軍事研究などが盛んなのは、そうして技術が進歩してきたかなのかな〜などと思うなど。
とにかく、お金に関することについてバランスよく書いてある本ですので、ぜひのぞいてくださいね。
親子で学ぶ お金と経済の図鑑 [ 子どものための「お金と経済」プロジェクト ]