2019年9月7日(土)に開催された女性のための投資フォーラム2019に参加してきました。
複数の企業さんの説明を聞くことができるイベントで、女性限定なので雰囲気も落ち着いたイベントです。
いくつか興味のある説明会を聞いてきましたが、その中でも注目した企業さんのご紹介をします。
第一弾はこちら。
2019年9月7日(土)に開催された女性のための投資フォーラム2019に参加してきました。 複数の企業さんの説明を聞くことができるイベントで、女性限定なので雰囲気も落ち着いたイベントです。 いくつか興味のある説明会を聞いてきまし[…]
そして、今回は昨年も参加していたダイドーグループさんのお話を聞いてきました。
ちょっと同じような話にはなるので、つまらないと感じるところもあるのですが、逆をいえば昨年と違うところもあって、興味深かったです。
皆様のご参考になれば幸いです。
ダイドーグループホールディングス株式会社会社概要
創業家出身の若手社長さんが率いる大手企業さんです
ダイドーグループホールディングス株式会社となったのは、比較的最近ですが、ダイドードリンコといえば聞き覚えのある方は多いのではないでしょうか。
もともとは、配置薬事業から出発した、いわゆる老舗企業さんです。
最近は、創業家出身の高松富也社長が全面に出ている気がします。
最近のこととはいえ、社長就任はすでに6年目に突入とのこと。
実際にお目にかかったことはありませんが、創業家出身の社長さんを推す企業さんはとても珍しい気がします。
IRの方々も、社長を支えていこう!っていう強い熱意を感じますが、今ドキではないかなぁ?って思いながら聞いていました。
重要なのは、今後3年間(2019〜2022)は先行投資をしていくと明言されていたこと。
将来のために投資フェーズに入るということに対し、株主に理解を求めるといった感じでした。
成長戦略について
今後は3年間ほど投資を重点的に
というわけで、成長戦略=投資政略について多くの説明を聞きました。
ポイントとしては以下の3点にあったかなと思います。
- 国内飲料事業におけるオペレーションの効率化に向けたIoT投資
- 海外での事業展開の拡大
- 非飲料事業での第2の柱を構築
1.については、自動販売機で購入する楽しみをプラスするために、方言のおしゃべり機能をつけたりルーレット機能があったり。
労働不足が深刻なため、とりあえずオペレーションの効率化を進めていくとのことです。
自販機に通信機器を取り付けたりして、担当の方がより多くの自販機を担当できるようになど整備を進めるとのことでした。
2.については、個人的に気になっています。
昨年も聞いて、すごく興味深かったのですが、海外進出については現在以下のようになっています。
このうち、比率の高いトルコへの注力を決意された模様です。
もともと、宅配用のお水が海外売り上げの90%を占めていて、人口ボーナスも手伝って利益が出そうなので注力は悪いことではないかもしれないですね。
ミルク入りの缶コーヒーは、そもそもユダヤ教徒は飲めないしなぁって気持ちで、イスラーム向けのハラル認証も少しお預けといったところでしょうかね。
ダイドーグループさんの海外売上比率はおよそ10%ほど。
それと海外売上比率を10%から20%へと引き上げるため、事業展開の拡大を進めていくとのことでした。
こういった選択と集中も企業の方針の一つですので、うまく展開していくことを祈るばかりです。
そして、特に推し進めていきたいところは3.の部分のようです。
一つは、売上高の11.1%を占めるフルーツゼリー(たらみ)の事業。
たらみは、フルーツゼリーのシェア45%と、フリーツゼリーのシェアNo.1をとっているとのこと。
ちょっとお高いイメージもありますが、厳選されたフルーツなど素材の良さは十分に伝わっているようですね。
それ以外には、医薬品事業にいくつかの新しいトピックスがありました。
もともと受託専業メーカーだった大同薬品ですが、企画・開発なども本格化していて新工場で本格開始とのことです。
基本的に、少子高齢化もあって、医療と食品と医療の垣根を超えた事業を強化していこうという意欲を感じられました。
また、希少疾病の医療用医薬品事業にも2019年に事業を開始するとのことです。
社会的課題に対応してのことだそうです。
希少疾病の医療用医薬品は、例えば海外で医薬品があったとしても、日本で流通していなければわざわざ海外に出向かなければいけなかったりと治療負担も大きいのだとか。
大手企業としての責任についても向き合っていきます、とのことでした。
株主還元等について
お土産もたっぷりでした(笑)
最後は、株主還元などについて。
とにかく、2019年からの3年間は投資フェーズとのことなので、純利益の中から内部留保とする分はしっかり確保していくようです。
もちろん、配当金を減らすというわけではなく、安定的な株主還元ということで、2018年度の中間・期末配当30円から引き続き、安定的に配当は出すとのことでした。
まぁ、ダイドーグループさんといえば、なんといってもボリューム感のある株主優待で有名ですね。
こちらも年2回、きっちり送付してくれるようです。
3000円相当の自社商品詰め合わせとのことですが、いつもながら豪華!
こちらは、毎年しっかり中身もIR部門で検討をし、社内でのアンケートも実施してから送付されているそうです。
株主アンケートでも好評のようで、その点でも評価できる企業さんかな、と思います。
また、他の企業と異なる点として、地域コミュニティ貢献積立金(1億円くらい)というのが純利益から毎年支出されているのですが、こちらは東日本大震災への支援金だったり、日本の祭りの応援に使われているとのこと。
地域社会にも貢献していることが知られて、日本はやはり、いろんな意味で企業頼みなところがあるなぁと思ったりもしました。
最後にはお土産も。
香料無添加のコーヒーをはじめ、今後伸びていきそうなゼリーなどなど入っていました。
今回参加していた企業の中でも屈指のボリュームだったと思います。
参加者全員に配布されていたのも、ファンケルとダイドーグループが共同開発したお茶でしたし、結構な力の入れように感じました。
株主への力の入れ具合というのは、他の企業さんに比べても手厚かった印象です。
投資フェーズの実りを回収できるのかどうか、3年後以降がより気になるSayasayanですが、事業自体は基本的に好調のようなので一安心?ですかね。
とにかく今後のさらなる成長を期待したいところです。