【イベントレポート】つみたてNISAフェスティバル2019@赤坂インターシティコンファレンス

さて、最近ブログ更新がおろそかになっておりましたが、意を決して参加してきましたつみたてNISAフェスティバル2019(通称:つみフェス2019)

当日はハッシュタグ #つみフェス2019 で相当数のツイートが流れましたので、中身についてもことさら書くこともないくらい情報は出回っています。

とはいえ、このブログは備忘録用というのと「私なりに思ったことや感じたこと」を自己表現する場でもあるので、どちらかといえばそちらに引きつけてレポートを。

詳しい内容については他の方に譲って(しかも、ペン一つ持っていくのを忘れたので断片的情報しか持ち合わせていない上、死にたくなるほど写真がうまくとれてなかった・・・)、私なりのまとめをご笑覧いただければ幸いです。

つみたてNISAフェスティバル2019概要

豪華な参加陣を見られる貴重な機会

ひとまず概要は以下の通りです。

つみたてNISAフェスティバル2019

日時:2019年4月20日(土)14:00〜17:00

会場:赤坂インターシティーコンファレンス4F the Air

●田中内閣府副大臣による挨拶

●岡本和久氏基調講話

●長官に聞いてみよ〜!(遠藤長官×カン・チュンド氏)

●つみたてNISAクリニック(虫取り小僧氏・たぱぞう氏・吊ら男氏・NightWalker氏によるお悩み相談)

●パネルディスカッション(LINE Financial・KDDIアセットマネジメント・ソフトバンクの代表の方々による新たなサービス展開についてのお話)

ということで、かなりさまざまなイベントがある中、金融庁主催の大イベントということもあり、豪華な布陣でございました。

また、副大臣のご挨拶では、副大臣自身がつみたてNISAをやっているとのことで、かなり本気度が伝わってきましたね。つみフェスは3回目ということですが、いろんな声を拾ってくださっている模様。

海外に行っても引き続きやりたいなどの声も届いているというコメントから、話を聞いてくれるんだなぁっていう気分になりました。

”something green”で春らしくってことだったようで、触れてはいましたが別に相変わらず私の想像は杞憂に終わって結局のところどうでもよかった感じでした(笑)

岡本和久氏による基調講話

お金や働き方に関して考えさせられました

基調講話は、ファイナンシャルヒーラーとしても活躍する岡本和久氏より。

ヒーラーとはかなり胡散臭いですが、山あり谷ありの中でその時々にある痛みを癒すために名乗っているそうです。

今の時代、空間軸・時間軸を広くとれず、目先のことばかり考えてしまう人ばかりで、やはり幸せ持ちになっていくには空間軸・時間軸を広げて先のことを考えていくことが必要とおっしゃっていました。

金融資産だけじゃなく、健康や家族、趣味の充実や交友関係、社会貢献など6つの富が幸せの源泉といったお話など、このあたりはよくある話でしたが、興味深かったです。

気になったのは、人生において学びの時代・働きの時代・遊びの時代というのがあり、次世代を育てるのも重要という言及です。

この学びの時代→働きの時代→遊びの時代っていう一直線のような人生を歩むのが良いというのは、どこか人の人生を限定しているなぁと思ってしまいました。

若年層でも老年層でも、学ぶ・働く・遊ぶを複層的にこなすのでは?

そういう自由が人間にはあると思っているので、こうした既定路線みたいな話には素直に首を縦にふれない天邪鬼です(笑)

もちろん、そういったシンプルな考えの方がウケることとか、受け入れやすいとかわかっているし、この生き方を否定するというわけでもないのですけれどね。

お金は感謝の気持ちで、感謝と一緒にお金が巡ることや「はたを楽にする=働く」、お金がたまって信用がたまる、ご縁の中でどう生きていくのかを考えるべきとか毎年の収入は今と将来の両方のためっていう考え方も同様です。

私は周りの人に対して感謝の気持ちを持っているけれど、関係性にはお金が必ずしも介在するわけではないので、すべてのものを金銭的価値に換えてしまえるような言い方は好まないのですよね。

お話もうまくて洗脳されそうになっちゃうんですけど(笑)

積立投資は歯磨きみたいなものという名言は、今後も語られそうな至言でしたが、そういったことも人がいうことそのまま鵜呑みにするのではなく、きちんと自分で考えていきたいなぁと考えさせられました。

長官×カン・チュンド氏インタビュー

つみたてNISAの今後について?

次のセッションは、遠藤長官に対してカン・チュンド氏のインタビューという形式でした。

事前に寄せられた質問に対し、遠藤長官が答えてくださるという形で、カン・チュンド氏が進行役といった感じでした。

質問1 つみたてNISAのメリットを教えて!

回答:長期、分散にうってつけである。意識せずに投資できる、知らないうちにが良い。税制優遇拡大していきたい…

カンさんから、どんな資産形成されてきましたか?という質問に対し、公務員ということで投資は積極的にやっていなかったが、かつては中期国債ファンドをやってたとのこと。銀行員さんがお金をとりにきてくれたそうです、すごいですよね。

やはり時間軸をとるのが難しく、人間は短い期間しか考えられないということもおっしゃっていましたね。

質問2 金融機関はこれまで顧客本位の業務運営を怠っていたの?

回答:そういう話になると現場からは反発がある。金融機関も目先の利益をとりすぎて、バランスの悪さを感じている。投信販売がどうしても流行を追ったものになるのも問題。顧客の投資リテラシーが低いこともあるし、教育が足りないという問題もある。

保険については?→販売手数料については、販売手数料をきちんと開示すべきと思っている。資産運用の面では投信と保険の比較だってできるはず。投資型外貨建て保険などは為替リスクもあることを説明すべき。海外と同じようにコスト比較がシンプルにできるようにしていきたい。

質問3 証券口座を新卒で作るようにすれば投資するのでは?

回答:土壌作りは大切。親がやってないと子供もやらない。いずれにしても時間かかることである。縦割りから横割りへ規制緩和して、銀行と証券会社の法律を統合するなどしていきたい。流動化は進んでいるが、規制が必要な部分もあり、すぐには難しい。

質問4 幼少期の理想の金融教育とは?

やはりまずは親から。親子向けの金融教育がわりと良くて親の背中を見せるのは重要。お金自体を汚いと考えてしまうのは日本人のメンタリティの問題があるといえる。道徳と経済の両立を目指すべきである。

質問5 つみたてNISAの今後の方向性どうする?

今のNISAを使い勝手の良いものにしていきたい。税制優遇のプライオリティをつけていきたい。恒久化も検討したいが実績が必要。口座開設などが増えていけば、恒久化もありうる。自助努力の証拠としてつみたてNISAの口座開設が増えれば、税制優遇についても強力なアドバンデージを作れる。

 

とにかく、つみたてNISAの口座開設数は一つ大きな実績になると明言されており、恒久化へも近づくかもとのこと。つみっプにも長官が来てくれる回もあるかもとのことで、その意味でも金融庁は気合を入れているというのが分かりました。

質問に対するつみたて投資クリニック

人気のブロガーさんたち勢ぞろい

さらに、つみたて投資クリニックということで質問に対して有名ブロガーさんが回答してくれるコーナーも。

Q1. 投資信託は何年やればいい?一般的にどれぐらいかけるべき?

Nightwalkerさん:20〜30年は必要。

たぱぞうさん:50年持ってれば(笑) 15~20年はやはり必要。

虫取り小僧さん:(グラフから説明)5年だとマイナスになることもあるが、20年ならほぼマイナスなしですね。

Q2. 何に投資、どう投資すべき?

吊ら男さん:伝統的なものがオススメ。美味しそうな話は、危ないので普通の資産運用を。つみたてNISAで良いのでは。

虫取り小僧さん:登壇者のブログも読んでもらえれば良いかもしれないですね。

Q3. 現時点でのオススメ推薦図書教えてください。

急におすすめ図書が変わるなどということはないことを前提として・・・

虫取り小僧さんオススメ:田村正之著『人生100年時代の年金戦略』

吊ら男さん:吊ら男さんの著書『庶民のためのズボラ投資』

つみたてNISAの制度が変更になったときにはその制度内容の確認のために本を読んだりすると良いと思いますとのこと。

たぱぞうさん:(追悼も込めて)ジョン・C・ボーグル著『インデックス投資は勝者のゲーム』

Nightwalkerさん:投資の前にお金の話を知りたい方に。山崎元著:『これだけ知っていればいいお金で損しないシンプルな真実』

Q4. マイナスの時も淡々とつみたてていたら…売ってしまって後悔しています。

吊ら男さん:起こったことは仕方ない。長期的に伸びるからそれを信じるか否かの話。信念を持てるかどうかですね。

Q5. 仕事で時間が足りないです。

たぱぞうさん:時間がない人ほどパッケージで買うのが有効。

吊ら男さん:歯磨きみたいに淡々とやる。

Q6. 投資について話すと仕事してないと決めつけられそうで不安。周囲に話ができない。

虫取り小僧さん:昔は投資なんかするんじゃないと上司に怒られたことがあります。

たぱぞうさん:ブログは後輩に教えたくて始めたものだが、最近は直接聞いてくれるように。雰囲気は変わってきていますよ。

Nightwalkerさん:積極的に話すことはないでしょう。

虫取り小僧氏:投資の話をしたい時は、つみップやコツコツ投資家が集まる夕べ等の投資の話ができるところに行くという手も。

Q7.長期投資は、どのタイミングで引き出すべき?

吊ら男さん:その時で良い。全然全勝を目指すことはないので、トータルでちょっとよかったくらいでちょうど良い。

Q8.出口戦略について(取り崩し方について)

Nightwalkerさん:キャッシュフロー設計が大事。取り崩しもコツコツと。

Q9.アセットアロケーションについて

吊ら男さん:全体でバランスとっていけば良いと思います。

Q10. 米国株と世界株のどちらに比重をおくべき?

たぱぞうさん:米国株寄りですかね。

Nightwalkerさん:世界株寄りです。米国ばかりが調子良いということはありえない。いずれにしても自分が続けられるものが大事。

Q11.税金が不安です

Nightwalkerさん:税金は払うもの。税制優遇のものもあるのでうまく活用を。

たぱぞうさん:不安だけど可処分所得が増えにくいから一緒に頑張りましょう。

Q12. 2万プラスで利益確定したいけど…

Nightwalkerさん:もちろん利益確定したい時もあるが、長期投資の観点からいえば論外です。

Q13. 実質コストでファンド比較できるようになるといいのに…

吊ら男さん:同意案件です。金融庁の方から具体的に指導いれてもらうとかあればいいかもですね。

虫取り小僧さん:基本的に同意です。

Q14. 信託報酬安いのに乗り換えた方がいい?

吊ら男さん:あまりにも違うなら乗り換えもアリだが、あまり気にしなくて良いのでは。スイッチングできるようにしてほしい…金融庁さんお願いします。

最後にまとめ

吊ら男さん:特にないです。

たぱぞうさん:同じ箱舟に乗ったと思って頑張りましょう。

Nightwalkerさん:みんなで一緒に長期投資の旅を盛り上げましょう。

※とにかくざっくりとした内容で意訳部分もあるかと思います。こんな雰囲気だったと思っていただければ幸いです。ちょっと時間が押していた関係上、バタバタした雰囲気のところもありましたが、いずれも真摯にご質問にお答えいただいた印象でした。

金融業界を中心としたパネルディスカッション

事業側と顧客本位の差を感じました

最後に金融業界に続々参入してきているIT業界の企業さんから今後のサービス展開などを聞く機会がありました。

参加者は、LINEとKDDIとソフトバンクと有名どころばかりでした。

LINE:歴史が長いLINE Payのほか、保険や証券などに参入している。家計簿なども含め、スマホ上でほぼできるようになってきている。しかし、使われていないのでハードルを越えていく必要がある。人と金融サービスを近づけていくことが必要と感じている。

KDDI:auWALLETでポイント貯まるし、auペイも始まっていてQR決済にも参入している。アプリで全て完結させられるようにしていて、家計診断・ライフプラン診断もできるように。イデコのサービスを展開している。

ソフトバンク:ビヨンドキャリア戦略として新規事業の創出。セキュリティやクラウドも手がけている。フィンテックではQR決済のPayPayや1000円から株が購入できるOnetapBUYなどを展開。決済をアプリ完結したくて特にOnetapBUYに力を入れている。

山崎元さん:新しいプレーヤーが業界を変えていくので、その意味ではIT業界の参入は歓迎している。ただどこの企業も目指すのはアリペイ(中国のアリババのQR決済)みたいなもの。データを生み出すのも大事でそこからどのように利益をもってくるのか、決済手数料が安くないと普及しないだろう。個人のデータで稼いだり、もしくは手数料をどこで稼ぐかというのが気になるところである。

LINE:新規プレーヤーとして新しいことができるところがメリット。レガシーがないのでその分新しいことが色々できる。

KDDI:顧客基盤に金融の気づきを与えるのが役割だと考えている。

ソフトバンク:既存銀行は口座開設のハードルが高い。本人確認などの見直しがあれば、テクノロジー関連企業は動きやすいかも。スマホのサービスの簡易性があった方が良い。

進行役の今井さん:なんで、ポイントつけてまでサービス展開をするのですか?

LINE:決済手段はスケールが大事。まだ決済は浸透してないのでまずは浸透させることが大事。便利さの最初のきっかけを与える。

KDDI:気持ちの良い体験をしてもらう。ポイントで顧客とのエンゲージメントを強めるためにやっている。

ソフトバンク:まずはファンになってもらう。コア事業とのつながりを強める。ハブとなるのがポイント。経済圏の創出を目指したい。QRコードの方にお金を流すところが重要。

進行役の今井さん:待機している現金を回したいと思っている?

島田知保さん:私は現金派。QR決済で広告が出るのも嫌だし、情報を提供するのも嫌。顧客の囲い込みをしたいだけでは?顧客が資産形成を続けられるよう事業側も工夫を。

進行役の今井さん:税制優遇の制度についてどう思うか?

LINE:事業側としては小口のサービスは採算がとりにくいというのはある。キャンペーン的サービス展開と恒久化など本質的なサービスをいずれもほしい。

KDDI:資産形成は形がないので、ちょっとでもいいからポジティブな感情をもってほしい。エントリーポイントとしては制度は良いと思うが、それでも老後資金は足りないので、その先までもっていきたい。

ソフトバンク:ハードル下げていきたいし、わかりやすくしていきたい。

進行役の今井さん:IT業界参入などで今度は投資等が簡単に出来すぎちゃうのはどう思うか?

山崎元さん:簡単に出来すぎちゃうのは、たしかに危険だが、金融機関がしっかり良いサービスを提供していくべし。商品は情報も多いので、意地汚いことをするとバレるので気をつけた方が良い。個人情報の規制ばかりも良くないし、投資家はマネーや消費者としてのリテラシーも身につけるべき。

島田知保さん:既存銀行の対面販売だから成績が良いというわけではない。ネット銀行ができてかつてより間口は広がったが、既存のものに近づけてるのではと感じることも。その意味ではIT業界が新規事業として参入してきても新しいことができるか?と疑問に思うところもある。

進行役の今井さん:これからどのようにんサービス展開していく?

ソフトバンク:新規事業創出から新しいサービスを展開する。モバイルの乗り換えなどともつなげていきたいし、価値の高いサービスを展開したい。

KDDI:スマートマネー構想で今考えているアプリ完結型をどんどん実現していきたい。

LINE:資産形成のきっかけと継続方法を教えるような両方を提供していきたい。

 

各社が新しい事業を展開していこうという意欲は感じられました。

しかし、各社がQR決済やポイント付与で顧客を囲い込んでいこうとする部分も垣間見られましたね。

QR決済は便利といえば便利なのでしょうが、やはり個人的にはSuicaのような決済が普及するのが嬉しいかなぁと。

QR決済は各社がサービスを展開していて乱立しすぎな印象です。情報がとられるのも確かに嫌ですし、経済圏で囲い込まれるのは考えてしまうところですね。

ここは、正直企業ごとにバラバラにではなく、QR決済にはコレ!っていうのができてほしいところです。

訪日観光客などにも日本で使うのはコレ!っていうのが一つ統一されていると、お買い物もスムーズにできそうだけどなぁ〜って思っちゃいました。

金融庁主催のイベントなのでおすすめ

仲間を作りたいなら懇親会のあるつみップが良いかも

とにかく、金融庁主催のイベントなので、変な金融商品を売りつけられるなんていう問題がないのが一番安心なところです。

今回のつみフェスは、大型のイベントなので全国各地からつみたてNISAをやってみたい、つみたてNISAをやっている人が参加するので投資仲間を見つけることができる良い機会ですね。

とはいえ、つみフェスは参加者250名のイベントなので、本当にはじめてで仲間が作りたいということなら、懇親会があって少数参加のつみっプの方が良いかなと思いました。(その方が密にお話ができたりしますからね。)

とりあえず、金融庁主催のイベントには行ったことがなかったので雰囲気など感じられて良かったです。

つみたてNISA関連ということなのか、金融庁主催という安心感からか、かなり女性の比率も高かったので女性参加もしやすいのではと思いました。

意外と金融系のイベントやセミナーは男性が多かったりするので、今回は、ベテランさんもいれば初心者さんもいて、年齢層も分かれていてバランスが良さそうな点でもおすすめできそうって感じました。

およそ3時間のイベントでしたが、かなり情報量も多くて登壇者が豪華でこれが無料で良いの?といった感じでしたね。

すでに資産運用の一環で投資をしている身ではありますが、たまにこういうところに出かけていっていろんなことを確認したり、現状を知るというのは良い刺激でした。

今後の資産運用にも生かしていけたらいいなと思っているところです。

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