バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の魅力について

投資歴は6年目、当初は一般NISAを毎年地味に満額投資して、日本株を楽しく購入した5年間。

一般NISAで購入した日本株からの配当金がおよそ2〜3%ほどの利回りで入るようになり、さらに地味にiDeCo(イデコ)に回すようになって2年目のSayasayanです。

NISAが恒久化→iDeCoもNISAの配当金で60歳までコースを最近ちょっぴり夢想し始めていますが、それはさておき、国の制度は都合よく改変されるかもしれない可能性も考慮して、これからは制度にとらわれず投資をしていきたいと、米国株投資を踏み出し始めた、米国株はじめましてさんです

ある意味では仕事の景気付けで、頭では分かっていながらあまり良い地合いでないときに米国ETFを購入しました。

でも、年齢を重ねる毎に勢いってなくなってしまうので、新たな一歩を踏み出し始めるためのコストは必要経費かなと思っています。

経緯については以下の通りです。

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ということで、前々からこの一生くらいなら添い遂げてもいいかな〜と思っていた海外ETFのバンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)を購入しました。

今回は、そんなVTの魅力について、購入動機あたりをさくっと書けたらいいかなって思っています。

そもそもバンガードのETFとは?

バンガードという企業に船に乗れるかどうか

そもそも、投資初心者にとって、投資信託やETFをどうやって選べばいいか?はとても難しい問題です。

難しいけれど、最初で間違えてしまうと利益を得られるチャンスを逸してしまうかもしれないので、慎重になる方は多いと思います。(時に不合理に損を取りにいってなんぼ〜と狂気の沙汰に走る私でも考えます。)

本当は、知名度で選んではいけないのかもしれないのですけれど、やはり投資信託はETFは動かせる金額の大きさが、選択肢を増やすので純資産額は大きい方が良い部分があると思います。

要するにみんながその金融商品の未来に期待してベットしている証拠でもあり、その数が多いことでもあるので、やはり誰もが知っている商品は魅力的ですよね。

数多くの海外ETFの中でもバンガードのETFシリーズは人気があります。

ちなみに、バンガードとは、1975年に設立されたアメリカのザ・バンガードグループ・インクのこと。バンガードのETFを運用している運用会社さんのことです。

つまり、バンガードのETFを購入するというのは、まずこの会社のことを信用できるかどうかということを考えなければいけないということです。

まぁ、バンガードは、ンデックスファンドを世界で初めて個人向けに販売したことでも知られ徹底して個人投資家に向けて情報発信などもしています。

個人投資家重視という点では、経費率の持続的な低コストがウリというのも大事なポイントでしょうか。

経費率とは、信託報酬とほぼ同じもので、ETFの運用などにかかるコストを保有者で負担する必要経費のこと。

2019年4月にも全体的に見直されて、多くのETFの経費引き下げに踏み切っています。

楽天証券

2019年7月17日(現地時間)、米フォーブス誌は、コスト効率と流動性が最も高いと評価された63本のETFが名を連ねる『…

バンガード・ワールド・トータルストック(VT)は、最新のものよりも一足早く経費率が2019年2月に見直されて、現在0.09%という低水準です。

企業としてETF市場の中で圧倒的なメジャー(マーケットシェア40%)であること、経費率が低く(ETF平均0.07%)、個人投資家の注目を集めているといったあたりが、バンガードの強みといったところでしょうか。

投資を検討する際は、このバンガードの姿勢に共感できるかどうか、他の個人投資家とともにバンガードという大きな船に乗る気になれるかどうかがポイントになってくるのかな?って思います。

VTの「全世界」型のETFとしての魅力

FTSE指数を良しとするか否か?

さて、バンガードに対してひとまず良いのでは?と思たら、バンガードの数あるETFシリーズの中でどれを購入するか?という話になるわけですが、正直そのうち、バンガード・ワールド・トータルストック(VT)は、大人気というわけではないのですよねぇ・・・。

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ちなみに、全世界に投資できるというのが魅力のVTですが、全世界に投資できる=全世界の投資可能な市場時価総額の98%をカバーするという意味なのであしからずです。

米国含む先進国・新興国を合わせて47カ国が投資対象ですので、日本が国として認める数が195カ国(北朝鮮除く)だとすると、47/196カ国ということになりますね。

(よく世界には197カ国と言われますが、あれは、日本が認める国が195カ国+日本+北朝鮮という計算です。国連加盟国は193カ国ですね。)

ちなみに、中学生レベルで世界の国々のことを知りたいと思ったら、キッズ外務省のHPなどはおすすめです。

きちんとしたデータを基に適宜更新もされているので、安心して参考することができます。

世界の約1/4に投資することになるので、正直なことをいえば全然全世界ではないって気持ちにならないわけではありません。

とはいえ、現状手軽にETF1本で網羅的に投資できる金融商品となると、VTが最有力候補になってきます。

もちろん、楽天VTと呼ばれる投資信託もあるわけですが、ドル建てで投資できたり、本家に触れることで分かってくることもあるというか、お勉強用という側面もあったので、VTを素直に買ったというところです。

資産形成という意味では、楽天VTも悪い商品というわけではないのですが、とりあえず、全世界という言葉は鵜呑みにしないことが重要ですかね。

また、インデックスファンドの一種なので、全世界といいつつ、ベースとなるのはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスであることを忘れるべからずといったところでしょうか。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは、FTSE社(ロンドン証券取引所とフィナンシャルタイムズが共同設立)が算出している、全世界の株式市場の動向を表す株価指数の一つです。

それゆえ、バンガードのVTを購入する=FTSEの指数に対して信頼できるのか?ということも重要になってきます。

特徴としては、中小型の株式も組み込まれているので、日本にいながらにして個人投資家が投資しづらい銘柄なども投資できる点は評価できるかと。

詳しい解説はいくつもあるのですけれど、およそ8000銘柄に投資できるというのは夢のある話です。

とはいえ、それだけの数があるということは、必ずパフォーマンスの悪いものも入ってしまうわけです。(個人的にその損する部分が楽しいのですけれど、人にはおすすめできませんね。)

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは?

あとは、VTはワールドストック=全世界「株式」なので債券などが入っていない点でバランスが悪いと捉える人もいるかもしれません。

もし、バランスをとりたいということなら、他に債券が含まれた金融商品を買うなどの工夫が必要といったところでしょうか。

どのようなバランスをよるかは人によるので、VTで十分という方もいるでしょうし、とにかく特徴を押さえて投資を検討することが重要でしょうね。

欧米中心のポートフォリオに安心感

保有しながら勉強するタイプに向いている気がして

米国ETFとか海外投資について学ぶためにVTを選択しましたが、個人的には最適解と思っているわけではありません。

また、バンガードのETFシリーズの中には高配当に特化したものもあるので、わざわざVTである必要はないという人もいるかもしれませんね。

とはいえ、日本の中では人気があったりもして、VTにはVTの良さがあるのかな、と思います。

基本的に、約47の国に投資ができるのが大きな魅力ですね。

2019年7月31日時点で、構成国とその比率は以下の通りです。

アメリカ 55.70%
日本 7.50%
イギリス 5.00%
中国 3.20%
カナダ 3.00%
フランス 2.90%
スイス 2.60%
ドイツ 2.50%
オーストラリア 2.20%
韓国 1.40%
台湾 1.40%
香港 1.20%
インド 1.10%
オランダ 1%
ブラジル 0.90%
スウェーデン 0.90%
イタリア 0.80%
スペイン 0.80%
南アフリカ 0.70%
デンマーク 0.50%
ベルギー 0.40%
フィンランド 0.40%
ロシア 0.40%
シンガポール 0.40%
タイ 0.40%
マレーシア 0.40%
メキシコ 0.30%
ノルウェー 0.30%
インドネシア 0.20%
イスラエル 0.20%
フィリピン 0.20%
サウジアラビア 0.20%
オーストリア 0.10%
チリ 0.10%
アイルランド 0.10%
クウェート 0.10%
ニュージーランド 0.10%
ポーランド 0.10%
カタール 0.10%
トルコ 0.10%
アラブ首長国連邦 0.10%

(参考:Vangard HPより)

普通に、VTの商品紹介を見れば、書いてあることですが、ちゃんと中身が確認できるのは嬉しいところです。

バンガードの海外ETFシリーズは、バンガード・インベストメンツ・ジャパンがあるので、日本語サイトから情報収集することもでき、日本人の投資家にとって投資しやすい環境が整っていると思います。

ちょっと比率の低いところも多いので、分かりづらいですが、地域別アロケーションは以下の通りです。

(参考:Vangard HPより)

アメリカで55.7%も占めているのと、日本比率も高いので、そのあたりが日本人が好む要素の一つかもしれませんね。(私のように完全に利益重視ではなくて、一定の新興国にも投資するといったちょっとした損失感を楽しんでいる人もいる・・・かも?)

欧州でいえば、やはり、今後ブレクジットでどうなるか分からないイギリスや安定的なスイスが比率的に高いのは好評価かなぁと思ってみたり。

少し前になりますが、大手通信企業のBTグループがADRとしての米国市場上場廃止を表明していて、個人では個別株に投資しづらくなるかもしれないので、イギリス企業への投資となるとより間接的な金融商品に流れるかもしれないかな、と思うところがあります。

BT announces intention to delist from New York Stock Exchange and terminate ADR programme, and to deregister and terminate reporting obligations with the SEC

BTグループの上場廃止理由としては、上場コストを削減する意向とのことですけれど、今後こうした英国企業が出てこないともいえません。

スイス株の筆頭は、かのネスレなのでちょこっとネスレホルダーになれて嬉しいです(笑)

私のネスレ推しについては以下の記事にも書いています。(単純に、あんなにキットカットが訪日外国人にも売れているのに、その恩恵を預かれないなんて・・・!って思ったりしているところも・・・。)

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あとは、比率的も小さくてインパクトは小さいのではないか?と思われるのですが、アジアNIES やBRICS、ASEANの順あたりに上位でしょうか

その意味では、今後経済的に発展しそうな、NEXT11CIVETSMISTといった国々の比率が低めだったり、入っていなかったりで、資産形成の段階にある人にとっては、ちょっと物足りないと感じるところがあるかもしれません。

例えば、2050年(後30年後)に人口的には増加が予測されるナイジェリアやバングラデシュあたりが入っていない等、果たして今後何十年と積み立てていくETFとして最適なのか?は個々人で考えなくてはいけないところですね。

Newsweek日本版

<人口増加は止まらず、2055年には100億人を突破。温暖化と資源枯渇で地球が悲鳴を上げている。先進国の少子化どころじゃ…

2008年に設定されたVTは、そういった観点からいえば、成熟した海外ETFであるといえるかもしれません。

米国が半分以上で、GAFAをはじめとする世界的企業をおさえつつ、新興国を含めて幅広く投資ができる、そんな安定感がVTのウリでしょうかね。

これから伸びる新興国に投資したいとなると、VT1本では難しいかもしれませんが、国際分散投資の基軸としてこれからもチェックしていきたいところです。

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